水を使わないリサイクル用押出機のメリットとはどのようなものでしょうか?
水冷式(水輪式ペレタイジング)リサイクル押出機は、産業廃棄物と消費者廃棄物の両方のリサイクルに使用される、市場で最も一般的なリサイクル機械です。
水冷式は以下の2つの点が優れています。
- 最大1,000 kg/時におよぶ高い生産能力。
- 印刷されたインクの多いフィルム、多層フィルム、ラミネートフィルムなど、より質の高い脱気とろ過が必要な廃棄物を処理できること。
しかし、特に工場廃棄物を自社でリサイクルしているPEプラスチックフィルムやポリ袋の製造業者にとっては、空冷式リサイクル押出機がより良い選択肢となることがあります。
空冷式リサイクル押出機の利点
リサイクルペレットの高い再利用性
原料の直接投入(プレカット不要)、押出からペレタイジングまで、すべてのリサイクル工程が短時間で穏やかに行われます。
水分の混入がない短時間のリサイクルのため、材料の劣化が少なく、産業廃棄物のすべてをより高品質なペレットに再生することができます。水冷式リサイクル機で製造されたペレットと比較すると、リサイクルされたペレットのうち、生産ラインに再利用することができるものの割合が高くなります。これにより材料費を削減し、収益性を向上させることができます。
完全に水分を取り除いたリサイクルペレットは、すぐにフィルム押出機に戻して生産することができ、多くの場合、最大で100%のリサイクルペレットを生産工程で再利用することができます。
機種名 | 材質 | 生産量 | 消費電力 | スペース |
Repro-Air | HDPE、LDPEのロール、トリム(スリット耳)、カット端材 | 40~60kg/時 (1トン/日) |
19kW | 約3.5M x 3.9M |
消費電力が少なく、省スペース
水を使わないことに加え、わずか19kWの低消費電力と最小限の床面積により、全体の運用コストを大幅に削減します。
水冷式押出機は通常、多くの場所を取り、浄化装置や廃棄物の保管場所といったリサイクルのためのスペースが必要です。一方で空冷式押出機は小型でコンパクトな設計です。そのため他の押出機や製袋機のすぐそばに設置でき、工場のどの場所にも置くことが可能です。
空冷式リサイクル押出機が適しているケース
空冷式リサイクル押出機は、以下のような場合に適しています。
- 材料のほとんどが未印刷のHDPE/LDPEフィルム廃棄物(ロール、スリット耳、カット端材)である場合。
- 工場のスペースが限られている場合。
- リサイクル工程での水の使用を避けたい場合。
- プラスチック廃棄物が月間20~30トンしか発生しない場合。
将来的に生産能力を増やした場合、空冷式押出機は役に立つのか?
空冷式押出機は生産能力が40~50kg/時しかありませんが、それでも大規模なPEフィルムやポリ袋の生産者にとっても非常に役立ちます。複数の工場や広大な敷地を持つ企業では、空冷式押出機「Repro-Air」をそのうちの1つの工場や、1種類の製品だけをリサイクルする特定の工場に設置しても良いでしょう。