背景・概要

事実EREMAは2025年3月13日、VACUREMA®技術による食品接触用rPET(再生PET)の処理能力が最大毎時6トンに達したと発表した。

事実2020年以降、毎時4~6トンの処理能力を持つ大型VACUREMA®機が世界で約12台設置・稼働している。これらを合算すると、年間約35万トンのrPETを生産しているという。ボトルtoボトル市場における高性能ソリューションへの需要が世界的に増加していることが背景にあるとされる。

技術的な詳細

事実公表資料では、大型VACUREMA®機の処理能力は「毎時4~6トン」の範囲として説明されており、すべての機体が上限の毎時6トンで稼働しているわけではない点に注意が必要である(候補情報にあった「大型12台=毎時6トン級」という表現は、正確には「毎時4~6トンの範囲の大型機が12台」であり、本稿ではこの点を修正して記載した)。

分析単機の処理能力上限を引き上げつつ、実際の稼働機は4~6トンの幅で運用されているとみられ、原料の汚染度や粘度特性に応じて処理速度を調整している可能性がある。食品接触用途向けrPETは異物混入率や脱揮性能の要求水準が高く、処理速度と品質保証の両立が技術的な焦点になる。

開発段階・実証/導入状況

事実2020年以降、世界で約12台の大型VACUREMA®機が設置・稼働し、合計で年間約35万トンのrPETを生産している。

分析複数年にわたり複数拠点で稼働し、業界全体で無視できない生産量(年間約35万トン)を積み上げていることから「多数導入済み」と判定した。今後は、稼働開始からの累計年数が長い機体の保全実績や、食品接触用途としての認証更新状況が信頼性の指標になる。

この動きの位置づけと今後の注目点

分析ボトルtoボトルrPETは、飲料メーカーの再生材配合率目標達成に直結する原料であり、大型機の普及は供給制約の緩和という点で重要である。年間35万トン規模の供給実績は、業界の量的なインパクトとして無視できない水準にある。

分析押出加工の大きな流れの中では、単機大型化による生産性向上フェーズが既に「実証」を超えて「定着」段階に入った代表例であり、他の樹脂・用途(POやPP等)における大型化の先行指標としても参照できる。

分析今後は、稼働台数の増加ペース、食品接触用途認証(FDA・EFSA等)の更新・拡大状況、単機当たりのエネルギー原単位の改善動向を注目すべきである。

実務への示唆

分析rPET原料を取り扱う商社にとっては、大型VACUREMA®機による供給能力の拡大は、ボトルtoボトル向け原料の調達安定性を評価する上でのプラス材料となる。取引先候補の処理能力を確認する際は、公称上限値(毎時6トン)ではなく実運用レンジ(毎時4~6トン)で供給余力を見積もることが望ましい。