NGRとLeistritz、単軸押出と二軸コンパウンドを統合する再生ラインを開発
2025-08-29にNGR(オーストリア)とLeistritz(ドイツ)が公表した技術提携。カッターコンパクター一体型の単軸押出(C:GRAN technology)と、Leistritzの二軸コンパウンド押出を1つの溶融プロセスでつなぐ再生ラインを共同開発した。単軸のリサイクル適性と二軸の混練・機能化能力を1ラインで両立させる狙いで、押出加工の設備構成の考え方に一石を投じる。本稿では技術の仕組み、開発段階、次に確認すべき指標を整理する。
- 何が起きたか
- NGRとLeistritzは2025年8月29日、単軸押出によるリサイクル準備工程と二軸押出によるコンパウンディング工程を1つの溶融プロセスで接続する共同プロセスソリューションを発表した。処理能力は300〜500kg/h。
- 技術的なポイント
- NGRのカッターコンパクター一体型単軸押出機(C:GRAN technology)で原料を溶融・均質化した後、Leistritzの二軸押出機で追加混練・機能性付与を行う段階的な統合構成。ポリオレフィン、PET、エンプラが対象で、特にPOフィルムの高品質レグラニュレート生産に適するとされる。
- 開発段階
- 実証実験中(テストセンターに設置、顧客試験段階)
- 情報源種別
- 1次情報
背景・概要
事実NGRとLeistritzは2025年8月29日、単一の溶融プロセスでリサイクルとコンパウンディングを1ステップで実行する共同プロセスソリューションを発表した。
事実装置構成は、NGRのカッターコンパクターと単軸押出機からなる「C:GRAN technology」で原料を準備した後、Leistritzの二軸押出機で追加処理を行う段階的な組み合わせで、処理能力は300〜500kg/hとされる。対象樹脂はポリオレフィン、PET、エンプラで、特にPOフィルムの高品質レグラニュレート生産への適用が想定されている。
技術的な詳細
事実単軸押出(C:GRAN technology)はカッターコンパクターと一体化しており、フレーク・フィルム状の廃プラを圧縮・溶融して均質なメルトを作る工程を担う。その後段でLeistritzの二軸押出機が追加の混練・脱揮・添加剤配合を行う。
分析単軸押出は嵩密度の低いフレークやフィルムの取り込みと安定溶融に強みがあり、二軸押出は分散混練性・脱揮能力・添加剤配合の自由度に強みがある。両者を1つの溶融プロセスで接続することで、原料受け入れの柔軟性と、コンパウンドとしての品質作り込みを同時に狙える設計思想と読み取れる。ただし2段階の熱履歴が樹脂の熱劣化や粘度変化にどう影響するかは、原文では定量的に示されていない。
開発段階・実証/導入状況
事実オーストリア・フェルトキルヒェンのNGRテストセンターに共同リサイクル・コンパウンディングシステムが設置され、顧客試験に利用可能な状態にある。
分析テストセンターへの実機設置と顧客試験の受け入れが確認できる一方、商用ラインとしての稼働実績や量産導入事例は原文で確認できないため「実証実験中」と判定した。
この動きの位置づけと今後の注目点
分析単軸メーカーと二軸メーカーという異なる強みを持つ2社が、競合ではなく「接続」という形で協業した点が重要である。再生材メーカーにとっては、単軸ベースの安価な造粒ラインと二軸ベースの高機能コンパウンドラインを別々に導入・接続する手間を、あらかじめ最適化された一体ラインとして提供される可能性を意味する。
分析押出加工の技術潮流としては、単軸押出(低コスト・高スループットの造粒)と二軸押出(高付加価値のコンパウンディング)は従来、目的の異なる別工程として設計されることが多かった。今回の動きは、その境界を溶融プロセスの中でつなぐという設計思想であり、再生材の品質階層化(グレード分け)を1ラインで実現しようとする流れの一例として位置づけられる。
分析今後は、テストセンターでの顧客試験結果(特に樹脂の粘度低下・熱劣化の程度)、商用第1号ラインの稼働発表、対応樹脂グレードの拡大(PETやエンプラでの実績)、エネルギー原単位の公表状況を注目すべきである。
実務への示唆
分析商社にとっては、単軸・二軸それぞれの押出設備を個別に比較検討してきた従来のライン設計に対し、「接続型一体ライン」という第三の選択肢が今後実務上の比較対象になり得る。原料の嵩密度・水分・汚染度と、求める再生材グレード(造粒のみで足りるか、コンパウンドまで必要か)を軸に、顧客の設備投資相談の初期段階で選択肢として提示できるよう情報を蓄積しておきたい。
📎 一次情報・出典
NGR「Einschnecke trifft Doppelschnecke(単軸が二軸に出会う)」 →押出・造粒設備の選定でお悩みですか?
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