グローブライド・DAIWA・明石浦漁協・リスタ、漁業用プラカゴを洗浄・再ペレット化しクーラーボックスへ
漁業現場で役目を終えたプラスチックカゴの多くは、これまで廃棄されてきました。フィッシングブランド「DAIWA」を展開するグローブライドは、明石浦漁業協同組合・株式会社リスタと連携し、使用済みプラカゴを回収・洗浄・粉砕・再ペレット化する地域循環型モデルを構築。再生材を配合したクーラーボックスで、釣具完成品として業界初となるエコマーク認証を取得しました。
30秒でわかる要約
背景・概要
事実フィッシングブランド「DAIWA」を展開するグローブライド株式会社(東京都東久留米市)は、漁業関係者に共通する課題であるプラスチック製品の廃棄物を再資源化するプロジェクトに取り組んできた。2026年1月13日、明石浦漁業協同組合(兵庫県明石市)と連携し、漁業現場で役目を終えたプラスチックカゴを回収・再資源化し、製品として地域に戻す「地域循環型モデル」に基づくクーラーボックスを開発したと発表した。
事実プロジェクトの役割分担として、グローブライド(DAIWA)が企画・製品開発・販売を、明石浦漁協が使用済みプラスチックカゴの回収を、株式会社リスタ(三重県鈴鹿市)が洗浄・粉砕・再ペレット化を一貫して担当するとされている。
技術的な詳細(洗浄・再ペレット化の工程)
事実明石浦漁協で長年使用されてきたプラスチックカゴ(1個あたり約2kg)を回収し、洗浄・粉砕・再ペレット化を経て再生材として活用する。この工程は再生プラスチック分野で実績を持つ株式会社リスタが一貫して担っており、原料加工工程のトレーサビリティを明確にしているとされる。回収実績としては、2025年6月に約50kg相当、同年12月に約60kg相当の使用済みプラスチックカゴを回収・再資源化したと公表されている。
分析「洗浄・粉砕・再ペレット化を一貫して」という記載から、単一事業者が複数工程を担うことで品質・追跡性を管理する体制と考えられるが、洗浄方式(湿式か乾式か、洗浄剤の使用有無等)や粉砕条件など、工程ごとの技術的な仕様は公表資料に記載がなく確認できない。
開発段階・実証/導入状況
事実再生材はクーラーボックス「クールラインα3 S2500 E」(25L、スチロール断熱)の本体外部材に再生材40%(製品重量比10%以上)配合され、「海洋プラスチックごみおよび漁業系プラスチック廃棄物を再生利用した製品」を対象としたエコマーク「商品類型No.164(認証No.25164001)」を釣具完成品として業界で初めて取得した(グローブライド調べ)。発売は2026年6月予定(明石浦漁協への優先導入を予定)、メーカー希望小売価格16,500円(税込)、販売はDAIWA公式オンラインショップ等を予定し、継続的な販売が計画されている。
分析エコマーク認証の取得は製品仕様が固まった段階にあることを示しており、原料回収から再ペレット化、製品化までの一連の工程が実証を経て商業化段階に移行したとみられる。発表時点(2026年1月)では発売前であったが、公表されている発売時期(2026年6月)はすでに経過しているため、実際の販売開始状況については別途最新情報の確認が望ましい。以上を踏まえ、開発段階は「普及開始過程」と判定する。
この動きの位置づけと今後の注目点
分析漁網やロープと異なり、陸上で使用されるプラスチックカゴ類はこれまで回収・リサイクルの仕組みが確立されていなかった領域である。地域の漁協・再生処理事業者・製品メーカーが連携し、トレーサビリティを明確にした一貫体制を構築した点は、地域資源循環モデルの一事例として注目される。
分析今後の注目点は、①クーラーボックス以外の製品カテゴリへの再生材活用拡大、②明石浦漁協以外の地域・漁協への展開、③再生材配合比率のさらなる引き上げ、の3点である。なお、公表資料では「再生原料の回収状況や生産状況等により、販売時期が変更となる場合があります」と付記されており、原料回収量が生産数量を左右する構造にある点にも留意したい。
実務への示唆
分析地域単位で発生する特定用途のプラスチック廃棄物(本件では漁業用カゴ)を再資源化する場合、原料の安定回収を担う地域団体と、洗浄・粉砕・再ペレット化を担う専門処理事業者、製品化を担うメーカーの三者連携によるトレーサビリティ確保が、認証取得や商品化の前提条件になり得ることを示す事例である。
📎 一次情報・出典
グローブライド株式会社 ニュースリリース(2026-01-13) →
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