萩原工業、排水を浄化・再利用する高度洗浄ラインをダイセーエコロジーに納入
使用済みプラスチックシートのリサイクルでは、洗浄工程で発生する排水の処理が事業運営上の課題となります。萩原工業は、洗浄用と濯ぎ用の水を用途別に分離し、活性膜分離法で汚水を浄化・再利用する高度洗浄ラインを自社のブルーシート水平リサイクルで実用化。この技術を外部にも販売しており、第1号機をダイセーエコロジー株式会社のリサイクル新工場に納入したと2026年7月30日に発表しました。
30秒でわかる要約
背景・概要
事実萩原工業株式会社が世界で初めて実現したブルーシートの水平リサイクルでは、使用済みシートに付着する不純物を除去すること(高度洗浄)が最大の課題であったとされる。同社はこの課題を解決し、2025年6月より高度洗浄ラインを生産稼働している。
事実同社エンジニアリング事業部門は、この高度洗浄技術によるラインを外部にも販売しており、2026年7月30日、その第1号機が岡山県下のプラスチックリサイクラーであるダイセーエコロジー株式会社(岡山県岡山市、代表取締役社長:髙田欣孝)のリサイクル新工場「ambitus」へ納入されたと発表した。
技術的な詳細(高度洗浄・排水浄化の工程)
事実ダイセーエコロジーの新工場では、収集した使用済み包装梱包用シュリンクフィルムを洗浄し、紙・テープ等の不純物を除去した上で脱水顆粒状に加工。別工場でペレット化して再生原料を製造するとされている。
事実洗浄で大量に使用される水は、洗浄用と濯ぎ用と用途別に分けることで対象の洗浄効果を高めており、洗浄後に発生する汚水は活性膜分離法により浄化・リサイクルされ、再利用される仕組みとなっている。プレスリリースでは「プラスチックも水もリサイクルで環境にやさしい設備構成」と説明されている。
分析洗浄用・濯ぎ用の水を用途別に分離する発想と、活性膜分離法による排水の浄化・再利用を組み合わせることで、洗浄効果の向上と排水負荷の低減を同時に狙う設計と考えられる。ただし、活性膜分離法の具体的な処理能力や、水の再利用率といった定量的な数値は公表資料からは確認できない。
開発段階・実証/導入状況
事実萩原工業は自社のブルーシート水平リサイクルにおいて2025年6月より当該高度洗浄ラインを生産稼働させており、稼働実績は1年以上に及ぶ。外部への販売についても、第1号機がダイセーエコロジーへ納入されたことが公表されている。
分析自社の生産ラインでの1年以上の稼働実績を経て、他社への販売・納入という商業化フェーズに進んでいる点から、開発段階は「普及開始過程」と判定する。ただし、ダイセーエコロジーの新工場における具体的な稼働開始日や処理量については、本プレスリリースからは確認できない。
この動きの位置づけと今後の注目点
分析本件は、プラスチックリサイクル事業者が自社の製品リサイクル(ブルーシートの水平リサイクル)のために開発した技術を、洗浄ライン設備というかたちで他のリサイクラーに外販する事例である。素材再生の担い手が、周辺技術・設備の供給者としての事業機会も持ち得ることを示している。
分析今後の注目点は、①ダイセーエコロジー以外への高度洗浄ラインの導入拡大、②対象素材(ブルーシート由来のポリオレフィン系素材、シュリンクフィルム等)の広がり、③排水の浄化・再利用によるコスト・環境負荷低減効果の定量的な公表、の3点である。
実務への示唆
分析洗浄工程での排水処理は、プラスチックリサイクル事業のコスト・環境負荷の両面で無視できない要素である。洗浄用途別の水分離と膜分離法による水の再利用を組み合わせた本方式は、洗浄設備を新設・更新する際に排水対策まで含めて検討する参考事例となる。
📎 一次情報・出典
萩原工業株式会社 ニュースリリース(2026-07-30) →
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