詳しい経緯と内容

事実PSは単一樹脂として回収できれば再資源化しやすい一方、発泡品はかさ高く、食品残渣や異材混入が物流費と品質を悪化させる。東洋スチレンは五井工場にAgilyx技術を導入し、使用済みPSを分解してスチレン系原料へ戻す設備を2024年3月に完成させた。公表能力は年約3,000トンで、大規模ナフサクラッカー型とは異なる品目特化型である。

分析回収業者には、スーパー、魚市場、家電梱包などからPSを集め、発生地近くで減容・異物除去する仕事が生まれる。装置会社には減容、脱臭、連続供給、分析の需要がある。ブランド側は、再生由来原料の利用をマスバランス認証と組み合わせる余地がある。ただし、完成は安定商業運転を意味しない。新規参入時は原料一トン当たりの回収半径と減容費、油化収率、副生成物、定修日数を検証すべきだ。さらにPSとして見える物でも難燃剤や他樹脂を含む場合があるため、調達契約に組成規格と検収手順を入れる必要がある。投資判断では販売単価より、年間を通じた設備負荷率と原料の均質性を重視したい。