詳しい経緯と内容

事実CFRPは軽量化に有効だが、製造端材や使用済み品から繊維を回収しても、繊維長や表面処理が変わり、同じ性能で戻すのが難しい。UBEは新菱の回収技術と自社ナイロン・コンパウンド技術を組み合わせ、2024年に再生炭素繊維複合材を市場投入した。これは廃材処理だけでなく、回収繊維を設計材料へ変える事業である。

分析CFRP加工会社には端材の分別販売、リサイクラーには樹脂除去と繊維調整、成形会社には部品設計・条件最適化の商機がある。特に自動車・スポーツ・産業部品では、重量低減と再生含有を同時に訴求できる。一方、新規参入者は引張強度の平均値だけを見てはいけない。繊維長分布、含有率、吸水、外観、ウェルド強度、ロット差を実部品で確認する必要がある。また導電性粉じんは電装、集じん、防爆・作業環境へ影響するため、安全設備費と工具摩耗を原価へ入れるべきだ。バージン炭素繊維価格が下がればプレミアムが縮む可能性もある。最初は荷重責任が限定された部品を選び、顧客と検査項目を共同設定する。勝ち筋は安価な代替ではなく、用途別に性能分布を保証することと、廃材発生元へ戻る長期回収契約を持つことにある。