詳しい経緯と内容

事実自動車用ナイロンは耐熱・耐薬品性に優れるが、ガラス繊維や添加剤を含み、廃車後は熱回収へ回りやすい。ホンダと東レは、ナイロン6を亜臨界水でモノマーへ戻す技術について、年500トンのパイロット設備を用いる実証を開始した。公式発表では実証期間を2026年3月まで、実用化を2027年頃としており、2026年8月時点の商用化進捗は未確認である。

分析商機は、吸気部品等を材質別に外す解体、ガラス繊維・金属の前処理、高温高圧装置、精製、再重合、品質評価にある。技術が他の繊維・フィルムへ広がれば、自動車外のPA6排出者にも出口ができる可能性がある。ただし、亜臨界水は「水を使う」ことと設備が簡単であることは同義でない。圧力容器、腐食、熱回収、連続供給、安全停止を含む実稼働時の保全費を見積もる必要がある。PA66や異樹脂混入は収率・純度を下げるため、部品番号や近赤外識別を使った入口管理が重要だ。新規参入者は処理料金とモノマー販売の両方を楽観せず、前処理後の適合トン数で採算を計算する。実証から学ぶべき点は、反応技術よりも回収規格と連続運転の確立が商用化の条件になることだ。