詳細解説

事実本事業は、化石資源由来プラスチックの代替や、既存技術ではリサイクルが難しい素材の資源循環について、事業化に向けた実証を支援する制度である。3次公募の対象は、①化石資源由来プラスチックを代替する省CO2型バイオプラスチック等への転換及び社会実装化実証事業、②プラスチック等のリサイクルプロセス構築及び省CO2化実証事業、③廃棄物等バイオマスを用いた省CO2型ジェット燃料等製造・社会実装化実証事業、④廃油のリサイクルプロセス構築・省CO2化実証事業——の4類型のいずれかに該当する事業とされている。補助率は1/3または1/2を上限、執行団体は一般社団法人日本有機資源協会である。プラスチックリサイクル事業者にとっては、②が最も直接的な対象になり得る。

事実同事業の令和8年度公募は、1次(2026年5月18日〜6月15日)、2次(2026年6月30日〜7月27日)に続く3回目となる。1次公募については、執行団体が2026年8月24日に6件の採択事業を公表している。年度内に複数回の公募機会がある制度であり、今回間に合わない場合でも次回以降を想定した準備には意味がある。ただし次回公募の実施は現時点で公表されていないため、確定情報ではない。

分析新規参入を検討する企業にとって、本制度は「設備を安く買う制度」ではなく「まだ確立していないプロセスを検証する制度」と捉えるのが実態に近いと考えられる。したがって申請の成否は、装置の性能そのものよりも、どの廃棄物を、どの品質で、どこへ戻すのかという物質フローの説明に左右されやすい。既存事業者の場合は、現行工程のCO2排出量をベースラインとして測定しておくこと、実証終了後も自立採算が成り立つ販売単価を示せることが実務上の要点になる。要件の該当可否や対象経費の判定は解釈の余地があるため、執行団体または専門家への確認を推奨する。