詳しい経緯と技術

塩素混入原料を受け入れられれば、選別で除外され焼却に回っていた廃プラスチックの資源化範囲が広がる。3社の共同開発は、脱塩を油化の前提工程として組み込む点に事業上の意味がある。2026年5月の発表時点では、塩素約8重量%の原料から残留塩素10ppm以下の油を得たラボ結果が示され、2027年のパイロット実証が目標とされた。ただし、ラボで達成した品質が、組成変動の大きい実廃棄物と連続運転でも維持できるとは限らない。参入検討者は、塩素濃度別の薬剤・熱量・保守費、腐食性副生成物の処理、回収油の販売規格を事前に詰めるべきだ。商機は、PVC含有物の回収網、原料分析、耐食機器、脱塩材、生成油のオフテイクにある。とりわけ、入口品質と出口規格を契約で結ぶことが、原料を集めてから販売先が決まらない事態を避ける鍵になる。

📌 実務上のポイントパイロットでは、長時間運転後の塩素濃度と設備腐食も評価項目に含めたい。残渣量も併せて測定したい。

🔍 確認しておきたいポイント

  • 塩素濃度別の薬剤・熱量・保守費を、想定する原料構成で試算できているか
  • 腐食性副生成物の処理方法と回収油の販売規格を事前に詰めているか
  • 入口(原料品質)と出口(生成油規格)を契約で結び、原料を集めてから売り先に困る事態を避けられるか
  • パイロット段階では、長時間運転後の塩素濃度・設備腐食・残渣量まで評価項目に含めているか