本田技術研究所、ELV廃プラスチックの固体異物を99%以上分離する「ケミカルソーティング」
30秒でわかる要約
課題・背景使用済み自動車(ELV)の樹脂部品には金属、ゴム、ガラス繊維などが付帯し、高純度での再資源化が難しかった。
原因物理選別では異物サイズごとの設備調整や目詰まりが生じ、複雑な材料を連続処理しにくいため。
解決策・導入した技術樹脂を溶媒で溶かし、粗大異物を粗いフィルター、微小異物を遠心分離機で除去する「ケミカルソーティング」を開発。
効果・結果従来約80%だった固体異物分離率を99%以上へ改善。2026年中に最大年350トンのパイロット設備で実証し、2029年ごろの実用化を目指す。
一次情報廃プラ部品リサイクルの固体異物分離率99%以上、ホンダのケミカルソーティング(MONOist) →/情報取得日:2026-08-10
詳しい経緯と技術
ELV樹脂は材質だけでなく、インサート金属、パッキン、補強繊維などの異物が問題になる。本技術は樹脂を溶かしたうえで、mm級をフィルター、μm級を遠心分離で除くため、異物サイズの違いを一つの連続プロセスで扱える。発表は2025年9月16日で、2026年中の年最大350トン規模のパイロット実証、2029年ごろの実用化が目標である。高純度化はCar to Carの入口を広げるが、分離率99%以上だけで車載採用が決まるわけではない。溶媒回収率、樹脂の熱・化学劣化、臭気、添加剤残留、ロット追跡まで含む品質保証が必要だ。参入者は溶媒循環と安全対策を含む総コストを確認し、対象樹脂を絞った実証から始めるべきである。回収・解体業者には部品単位の供給、装置会社には前処理・遠心分離、コンパウンダーには物性回復という商機があり、後工程の車載規格から逆算した連携が重要になる。
📌 実務上のポイント溶媒の法規制、作業環境、漏洩時対応も事業化前に確認したい。
🔍 確認しておきたいポイント
- 溶媒循環・安全対策を含めた総コストを試算できているか
- まずは対象樹脂を絞った小規模実証から着手できるか
- 溶媒の法規制・作業環境基準・漏洩時対応を事業化前に確認しているか
- 後工程(車載規格)から逆算して、回収・前処理・コンパウンドの連携先を検討できているか
本記事は本田技術研究所の公表情報をもとにした第三者事例の紹介です。FENが本事例に関与したものではありません。2026年中はパイロット実証段階であり、商用化は2029年ごろが目標です。
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