詳しい経緯と技術

混合廃プラスチックを油化しても、その油を石油化学原料へ戻すには塩素や窒素などの不純物を管理しなければならない。三井化学の開発は、熱分解側で生成油の品質を整え、後段で常温・常圧の化学処理を行うことで、高温・高圧の水素化精製への依存を小さくする構想だ。同社は大阪工場のクラッカーへ2024年3月から熱分解油を投入しており、今回の技術は原料受入れの幅と環境性能を高める次の工程と位置づけられる。読者にとっての示唆は、油化装置単体ではなく、前処理、品質分析、精製、石化設備への供給仕様までを一体で設計する必要があることだ。約70%の省エネは大きな可能性を示す一方、現段階では見込み値である。参入時は、廃棄物組成別の収率、不純物除去費、連続運転時間、残渣処理費を実証し、処理量ではなく販売可能な生成油量で採算を評価する必要がある。技術供給者には、分析・薬剤・前処理設備などの提携機会が考えられる。

📌 実務上のポイント

商用化前には生成油の長期引取条件も確認したい。

🔍 確認しておきたいポイント

  • 廃棄物組成別の収率・不純物除去費・連続運転時間・残渣処理費を、自社が扱う原料で実証できるか
  • 採算を「処理量」ではなく「販売可能な生成油量」で評価しているか
  • 分析・薬剤・前処理設備といった周辺領域での提携機会がないか
  • 商用化前に、生成油の長期引取条件(価格・数量・品質規格)を確認できているか