ホルムズ海峡周辺の緊張再燃を背景にWTI原油が週間+6.6%と急騰する中、中国プライム樹脂はPP・ABS・PSなどが値上がりする一方でPET・POMは軟調と、品目間でまだら模様の値動きとなりました。国内では2026年4-6月期の国産ナフサ基準価格が118,900円/kLで四半期ベース過去最高を更新しています。
国内市況:国産ナフサ四半期建値が過去最高を更新
2026年4-6月期の国産ナフサ基準価格は118,900円/kLで確定し、前期比+53,200円という四半期ベースで過去最高の上昇幅を記録しました(出典:化学工業日報 電子版の記事見出し・検索要約。全文は購読契約が必要でアクセスできず、本文原典は未確認です)。7-9月期については6月後半のナフサ価格下落を受け、反落する見通しとされています。
週次のスポット指標については、前回調査時点(2026-08-07、81,547円/kL)から一次ソース側の更新が確認できませんでした。参照先のプラスチックパレット社のページは最終更新が7月26日時点で止まっており、サイト上で「次回更新目安:8月中旬」と案内されています。四半期建値と週次スポット指標は算出方法・集計期間が異なる別系列の数値であり単純比較はできませんが、両系列とも7月のホルムズ海峡情勢緊迫化を経て高値圏で推移したのち反落方向という共通した流れを示しています。
| 指標 | 値 | 備考 |
|---|---|---|
| 国産ナフサ基準価格(2026年4-6月期・四半期) | 118,900円/kL | 前期比+53,200円で四半期ベース過去最高 |
| 国産ナフサ価格指標(週次スポット・8/7時点) | 81,547円/kL | 更新なし(一次ソース側が7/26止まり) |
海外市況:原油急騰と中国プライム樹脂のまだら模様
Dr.Steve(Steve Wong氏、Fukutomi Recycling Limited・香港)の週次メルマガ(2026年8月14日号)によれば、ホルムズ海峡周辺での緊張再燃・タンカー攻撃・ロシアNovorossiysk輸出ターミナルへのドローン攻撃を背景に、WTI原油は週間で77.29ドルから82.40ドル/バレルへ+6.61%上昇、Brent原油も+1.67%上昇しました。
中国プライム樹脂市場は品目によりまだら模様となりました。低在庫・大型メンテナンス・原料高を受け、PP(ラフィア級)は8,924RMB/MTで+0.34%、ABSは9,950RMB/MTで+150RMB、PS(GPPS/HIPS)も+150〜200RMB上昇しました。一方でPET(ボトル級)は7,347RMB/MTで-0.66%、POMは-1.26%と、川下需要の弱さから軟調に推移しています。再生材市場は原油高にもかかわらず動意が薄く、買い手は即納対応中心の購買にとどまりました。スクラップ面では、米国発スクラップについてマレーシアが受入を停止した(米国がバーゼル条約非締約国のため)ことが判明し、重要な輸出先が一つ失われた形です。日本発スクラップは引き続きマレーシア・ベトナム向けが中心で、クリーンで均質な素材への評価は変わらず高いままです。
今週の地域ローテーション補完調査は中国です。パンテック社のメルマガ(2026年8月号)によれば、中国の製造業PMIは49.2へ低下し、内需低迷と輸出依存への二極化が一段と鮮明になっているとされています(一次統計の原典は未確認)。これはDr.Steveのスポット価格情報だけでは見えにくい需要サイドの背景として捉えられ、原油高にもかかわらずPET・POM等の内需依存度が高い品目が軟調に沈んでいることと整合的です。
| 樹脂 | 価格 | 前週比 |
|---|---|---|
| PP(全国平均・ラフィア級) | 8,924 RMB/MT | ▲30(+0.34%) |
| ABS(中国ベンチマーク) | 9,950 RMB/MT | ▲150 |
| PET(華東・ボトル級) | 7,347 RMB/MT | ▼49(-0.66%) |
| POM(中国) | 7,700〜7,800 RMB/MT | ▼1.26% |
| 再生LDPE グレードA(ベトナム) | 350 USD/MT | ▼40(前号390→350) |
出典
本記事は公開情報・受信メルマガを基にした市況の整理であり、個別の取引価格を保証するものではありません。実際の調達・販売価格は取引先・時期により異なるため、必ず最新の一次情報をご確認ください。
