国内市況:バージン主要樹脂・再生原料

事実国内のバージン主要樹脂(PE・PP等)は、国産ナフサ価格に連動するフォーミュラに基づき年4回(2月・5月・8月・11月)改定される建値制が一般的である。2026年8月改定分は5〜7月の国産ナフサ平均価格から算出される見込みだが、8月時点の具体的な改定額は業界メディアでの公表を確認できていない。直近では2026年5月に、国産ナフサが125千円/KLを超える水準まで上昇したことを背景に、累計90〜165円/kg規模という歴史的な連鎖値上げが発生している。

分析創刊号時点では、国内の週次実勢価格を無料ソースだけで正確に追うのは難しい。今後は購読を開始した化学工業日報での確認を軸に据える。再生原料については、FEN自社の参考価格(PP黒色60〜80円/kg、HDPE85円/kg、LDPE/LLDPE45〜105円/kg、HIPS白色105円/kg、いずれも置き場渡し)を掲載しているが、更新頻度が低いため「現時点の参考レンジ」として扱い、正式な週次実勢としては明記しない。

樹脂 価格帯 備考
PE/PP(バージン・建値) 2026年8月改定分は確認中 ナフサフォーミュラ連動。2026年5月に累計90〜165円/kg規模の値上げ
PP(再生・黒色) 60〜80円/kg FEN自社参考価格(置き場渡し)
HDPE(再生) 85円/kg FEN自社参考価格(置き場渡し)

海外市況:中国プライム樹脂・再生ペレット・スクラップ

事実Dr.Steve(Steve Wong氏、Fukutomi Recycling Limited・香港)の週次メルマガ(2026年8月7日時点、為替USD1=RMB6.7460)によると、原油はホルムズ海峡を巡る地政学リスクで一時反発したが、月初来では下落基調。これを受けて中国のプライム樹脂は全般に軟調で、PP(全国平均・ラフィア級)は8,894RMB/MTで前週比64RMB(-0.7%)、PET(華東・ボトル級)は7,396RMB/MTで前週比31RMB(-0.42%)下落した。PE各グレード(HDPE/LDPE/LLDPEフィルム)も前週比21〜93RMB/MTの下落。

事実再生ペレット市場もプライム樹脂安の影響を受けて弱含み。中国の再生ABS/HIPSは730〜880USD/MT(衝撃強度・色・臭素含有量等で変動)。ベトナムでは再生LDPEフィルムの成約(390USD/MT CNF)が一度確定した後にキャンセルされる事例が報告されており、フィードストック価格だけでは受注が決まらない状況が浮き彫りになっている。スクラップ市場では、日本発の廃プラスチックがマレーシア向け2,560万kg、ベトナム向け1,260万kg(いずれも2026年4月実績)と輸出が継続している一方、EUが2026年11月21日からOECD非加盟国向け廃プラ輸出を禁止する予定で、今後の国際的な流通構造に影響を与える見通し。

分析プライム樹脂の下落局面では再生材の価格優位性が薄れやすく、天然色・トレーサブルなPCR材など差別化できるグレード以外は価格競争が厳しくなりやすい。EUの非OECD向け輸出禁止は、マレーシア・ベトナム・インドといったアジアの再生拠点の原料調達構造を変える可能性があり、日本発スクラップの受け皿にも影響し得るため、今後の週次レポートで継続的に追跡する。

樹脂 価格 前週比
PP(全国平均・ラフィア級) 8,894 RMB/MT ▼64(-0.7%)
PET(華東・ボトル級) 7,396 RMB/MT ▼31(-0.42%)
再生ABS/HIPS(中国) 730〜880 USD/MT レンジ推移