洗浄脱水機　廃プラスチック用　ドイツWIPA社

汚れた使用済みプラスチックを洗浄脱水してマテリアルリサイクル

洗浄脱水機の内部構造とフローが2分でわかる３D動画

スクラップ材料を上部から供給
→交換可能なブレードが取り付けられた内部ローターが材料を排出側に搬送

→機械内部に入ると、材料は超高速で加速（８０ｍ/s）され

→紙やパルプ繊維、砂、有機物などの不純物や水分がスクリーン バスケットの穴から排出されます。

→　安定的な洗浄効果を維持するためにスクリーンと外部カバーの内側部分は継続的に3枚のスクレーパーで洗浄されます。

→排出された異物や水分はスクリューコンベアで排出されます。

高い洗浄脱水効果

高速回転のブレード（秒速80M）

動作中、ローターの周速度は約 80 m/s で、材料は非常に高い遠心力にさらされます。

更に、高速回転のブレードに当たると、その衝撃により材料に付着した不純物が材料から分離され、スクリーンの穴から排出されます。

排出側では、ローターはブロアの代替えとして設計されており、空気圧排出と材料の転送を可能にします。したがって、追加の輸送ファンは必要ありません。

スクリーンとブレードによる摩擦

スクリーンの形状を円形ではなく、意図的に多角形形状（12角形）にすることでスクリーンとブレードの間に意図的に摩擦を作り出しています。

この摩擦によりより高い洗浄効果、脱水効果を生み出します。（下図）

下図のような円形のスクリーンの場合、多角形のスクリーンよりも摩擦を生じさせる部分が少なくなっています。

WIPA社の角張ったスクリーン バスケットは、円形のスクリーン バスケットに比べて、より高い洗浄レベルを実現します。

エッジが多いほど摩擦が大きくなり、洗浄効果が向上します。

農ポリをテストで乾式洗浄した動画

※「乾式洗浄機」としてのテストですので、「洗浄脱水機」としてのテストではないのでご留意ください。

高いメンテナンス性

WIPA社の創業者は、創業前に廃プラの洗浄工場のメンテナンスを担当していたという経歴があります。自然、創業者が開発した洗浄機械はトラブルやメンテナンスに関して、作業者が対応しやすいように全て設計されています。

部品（スクリーン、ブレードなど）の交換も非常に考えられた構造となっています。

スクリーン（低コストでの交換）

スクリーンの内部でブレードが高速で回転するため、廃プラと付着した汚れ（泥や砂など）によりスクリーンは摩耗します。
ＷＩＰＡ社では、このスクリーンのの交換をこれまで以上に簡単かつ低コストなものとしています。

スクリーンのプレートはねじ止めされた一枚のシンプルな平面の穴あきシートで交換コストが圧倒的に低くなります。
すべてのシートの寸法が同じなので、要素を簡単に交換または位置を交換することができます
1枚のスクリーンを交換するには、3 ～ 5 本のネジ (設置のサイズによって異なります) を使用して、スクリーンをスケルトンに固定しいるネジを緩めるだけです。

機械の内部前半のスクリーンは、出口付近のスクリーンよりも異物による摩擦が大きく、摩耗が早くなります。機械の前部と後部のスクリーンプレートの寸法は同じなので、前部のスクリーン要素を後部のスクリーン要素と交換でき、その逆も可能です。これにより、スクリーンプレートをより長く使用できるため、スペアパーツのコストが節約されます。

例えば、下図のように半円形のスクリーンを交換すると全部の交換になってしまいます。（ＷＩＰＡ社ではこの方式は採用していません）

個別のスクリーン要素により、異なるスクリーン穿孔を使用することもできます。たとえば、機械の供給セクションに、後部よりも大きなスクリーン穿孔を取り付けることができます。

スクリーン要素の厚さは 2 ～ 12 mm です。穴径は個々の材料に合わせてカスタマイズできます。スクリーンの標準的な穴径サイズは 2 ～ 3 mm です。ただし、円錐形や角形の穴など、他のタイプのスクリーンや、繊維やビッグバッグの処理用の特殊なスクリーン要素も提供できます。

新しい革新的なスクリーン設計により、同等の設備よりも大幅に大きなろ過面積が提供され、分離、洗浄、乾燥の結果が大幅に改善されます。

ブレード（交換しやすい）　　

MD シリーズのローターには、交換可能なブレードが取り付けられています。これにより、材料と互換性のある、多様な材料と形状を使用できます。交換可能なブレードのさらなる利点は、ローター自体は単にキャリアとして機能するため、摩耗や損傷がほとんど発生しないことです。

開閉ドア = 270°メンテナンス　（メンテナンス性高い）

清掃およびメンテナンスのために、WIPA洗浄脱水機 には、マシンの上下に大きく設計されたメンテナンス カバーがあります。全開放すると 270°まで開きます。上部の大型メンテナンス カバーは、油圧で開きます。

自動クリーニング機能付き（メンテナンスの省力化）

廃プラに付着した汚れは、ブレードに当たってスクリーンの外側（機械カバーの内側）に排出されます。通常はそこに汚れが溜まることになります。

WIPA社では自動クリーニング機能があります。
３枚のブレードが常時回転してスクリーンの表面と機械カバーの内部を常に洗浄します。
以下の動画で様子を見ることができます。

WIPA社の洗浄脱水機のメリットまとめ

• 粉砕・洗浄された廃プラスチックの効果的な洗浄および脱水
• 水を使わないドライクリーニング（乾式洗浄）も可能
• 水を噴射して効果的に洗浄、油汚れにはお湯で洗浄
• 水と紙、有機物、砂などの不純物の分離
• スクリーンの外側とハウジングカバー内部の連続的なスクレーパー洗浄
• スクリーンは簡単に交換可能、十二角形
• 交換可能なブレードを備えたドラムローター
• 折りたたみ式カバー。一体型のリフティング装置により簡単に素早く開けられます。

洗浄脱水によるコスト削減メリット

モデル別仕様詳細

モデル	MD 850	MD 1000	MD 1250	MD 1500	MD 2000
ローター径 (mm)	850	1000	1250	1500	2000
ローターの長さ (mm)	2900	2900	3500	3500	4400
スクリーンの 面積(㎡)	9.2	10.1	15.6	17.6	29.5
駆動 (kW)	45/55	75/90	90/110	110/132	160/200
重量 (Kg)	3200	5300	7100	8400	15000
最大生産量	t/h	t/h	t/h	t/h	t/h
LDPEフィルム	0.5	0.7	1.5	2.5	4
HDPE / LDPE リグラインド	1.5	2	3	4	8
PETボトル フレーク	2	2.5	3.5	4.5	10
飲料包装	0.6	0.8	1.7	2.7	5

洗浄脱水機Q&A

洗浄効果が高いのはなぜでしょうか

理由１　高速回転するブレード

秒速80mで高速回転するブレードが汚れや水分を強い衝撃で落とします。

理由２　多角形構造により生ずる摩擦

スクリーンが多角形ですので、そのスクリーンとブレードの間の隙間で強い摩擦が生じます。
この摩擦により更に洗浄効果が高くなっています。

メンテナンス性が良いのはどの点ですか

上部カバーと下部カバーともに開くので270度が解放されることになります。

洗浄脱水機以外に他に用途があるのでしょうか

１）汚れた材料を投入した場合　⇒　洗浄脱水機
２）濡れた材料を投入した場合　⇒　脱水機
３）洗浄前に水を使わずに投入した場合　⇒　乾式洗浄機
３）については以下の農ポリの乾式洗浄のテスト動画をご覧ください。

テストは可能でしょうか

30,000㎡の広大なテストセンターに専属の担当者を4名常時配置し、あらゆるテストに対応が可能です。また、テストセンターで担当者へ導入のトレーニングを行なうこともできます。（有償です）

スペアパーツのランニングコストが低いのはなぜですか

スクリーンは、摩耗した部分、破損した部分のみを交換することができます。

回転ブレードもネジで交換可能です。

排水処理が必要でしょうか

必要になります。排水の際は、各自治体で法律で定められた排水基準に従って処理を行ったうえで排水してください。