目次
1.ルーダー加工とは
2.硬質系廃プラスチックのルーダー加工
3.軟質系廃プラスチックのルーダー加工
1.ルーダー加工とは
ルーダー加工とは、押出機という円筒形のシリンダーとその中で回転するスクリューからなる加工機械を使った加工です。樹脂原料を加熱したシリンダー内で溶かして混錬、押出して造粒(ペレット)する加工工程のことです。着色をしたり、プラスチックスクラップを再生加工(リサイクル)する際にルーダー加工を行います。 概略図はこちらです。以下の図の押出機=ルーダーとお考え下さい。
ここでは、リサイクルに絞ってリサイクル専門の押出機でのルーダー加工を2種類ご紹介します。
1)硬質系の廃プラスチックのルーダー加工
2)軟質系(フィルム系)の廃プラスチックのルーダー加工
押出機の溶融部分自体は、どちらも同じですが、硬質系と軟質系では形状やかさ比重が異なることから、押出機への投入部分が異なってきます。 まずは硬質系からご紹介します。
参考記事:押出機とは
2.硬質系の廃プラスチックのルーダー加工
まずはホッパーに貯めた粉砕されたスクラップ材料を押出機に投入します。 下の写真がイメージになります。
参考記事: サージングの原因と対策についての記事はこちら
次に、押出機に入った材料はバレル(シリンダー)のなかで、スクリューにより加熱、可塑化されながら、どんどん先端方向に送られます。 シリンダーの熱で溶けながら、スクリューによって混錬されていきます。 他社メーカーの映像ですが、他に良いイメージの映像がないのでご紹介します。 よく中で樹脂が練られている様子が見えます。
練られた樹脂は、スクリューによる圧力でバレル(シリンダー)の先端から押し出され、粒状にカッティングして造粒します。
参考記事: 押出機 ベントアップの原因と対策 最新の対策をご紹介!
造粒工程(ペレタイズ工程)とも言われます。ストランドカット方式という方式も多くみられるカッティングの方法です。
以下の動画では、水中ウォータリングカット(通称ホットカット)と呼ばれる方式で造粒される3D動画です。(実物の動画ですと内部が見えませんので)
参考記事:ストランドカットとホットカットの違いとは? カットされるとルーダー加工は終了、ペレットの完成になります。写真はホットカット方式のペレット形状です。
参考記事: 硬質系のルーダー POLYSTAR Repro-Direct情報ページ
硬質系プラスチックを粉砕しながら加工できる POLYSTAR Repro-One情報ページ
硬質の次は軟質のルーダー加工についてご紹介します。
3.軟質系(フィルム)の廃プラスチックの場合
軟質系プラスチックの加工は、昔は上述の硬質系とほとんど同じ押出機を使用していました。 この20年くらいの間に、ヨーロッパで開発された技術が日本でも普及し、軟質系を加工するプラスチックリサイクル業者の半分以上が、新しタイプの機械(カッターコンパクター方式)に入れ替えをしています。
カッターコンパクターは軟質系フィルムリサイクル用途の押出機に一体型で接続されている粉砕機です。、軟質フィルムの加工で生産量が大幅にアップし、省力化にもなる投入方法をご紹介します。 3D動画がこちらです。
かさ比重の軽いフィルムは硬質と同じ方式では生産量は上がりません。軟質フィルムの生産量を上げるためには、カッターコンパクターを利用した押出機を使うことで、生産を大きく増やすことができます。
軟質も硬質も供給方法が異なるだけで、押出機に入った後は同じです。軟質のカッターコンパクターについて解説します。 カッターコンパクターは、このパーツだけで①粉砕②減容③乾燥④供給ができる非常に合理的な方式です。 省スペース、省人化、省エネルギーに強みを持つカッターコンパクターについて3D動画で 分かりやすくご覧いただけます。 フィルムリサイクルに圧倒的に強みを持つその理由がご理解いただけます。カッターコンパクターから始まり、軟質フィルム系のルーダー加工全体をご覧いただけます。↓
カッターコンパクターについて、さらに詳しい解説が読みたい方はこちのページにございます。
POLYSTAR 押出機 8機種のご紹介
リサイクルの様々な目的、シチュエーションに応じて、以下の機種を揃えております。
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