スクリューの材質は樹脂に合った素材を選定します。
樹脂がスクリューの表面を滞留することなく、滑らかに流れるような、鏡面を持つ鋼材を選定することが大事になります。
以下で、様々な鋼材や表面処理の方法について整理していきます。
参考記事:押出機 スクリュー|構造・長さ・太さ・デザイン・種類を解説
窒化処理
押出機のスクリューは、常時樹脂材料が充填されており、中には炭酸カルシウム、グラスファイバーなど摩耗を促進するフィラーが入った材料もあることから、耐摩耗性に優れていることが重要である。
同時に、腐蝕に対しての耐性も同時に備えておく必要もある。プラスチックの再生加工では、樹脂にPVCなどの腐食を促進する成分が含まれていることも十分に考慮されていなければならない。
一般的な再生加工の押出機のスクリューでは窒化処理したスクリューを使用することが一般的である。腐蝕や摩耗への耐性が向上し、長寿命化につながる。
これがされていないスクリューは価格は安くても、腐蝕や摩耗が激しく、スクリューの交換頻度が高くなり、結果としてコストが高くつく事態となる。
素材は一般的にSACM645(アルミニウムクロムモリブデン鋼)を使用しています。SACM645は窒化処理を施すとその耐摩耗性が大きく向上するので、一般的な素材であればスクリューとして適した素材です。窒化処理といえばSACM645とも言える。
焼き入れ処理
更に耐摩耗性を備えなくてはならない場合は、焼き入れ処理が耐摩耗性を大きく向上させることができる。GF30%程度であれば、このくらいのグレードで十分。
ステンレス鋼
素材にステンレス鋼を使用し、さらに各種の処理を併用することで、機能を大きく向上させることが可能になる。
ステンレス鋼+窒化処理:耐腐蝕性と耐摩耗性を双方高めることが可能となる
スレンレス鋼+焼き入れ:窒化処理よりもさらに耐摩耗性を高めながら、耐腐蝕性を高めることが可能になる。
粉末金属焼き入れ
耐摩耗性を大きく向上させたい場合には、粉末金属の焼き入れを行うことで、通常の焼き入れを上回る耐摩耗性を得ることが可能になる。表面が硬貨することで、樹脂の剥離性も向上させることができる。
GF(グラスファイバー)を50%以上含有する材料については、この処理を行われているスクリューを使用する。
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