再生樹脂ペレット 価格情報　2023/8/18

金曜日のニューヨーク市場で、原油価格は1バレル81.25ドルで引けました。

最近の値動きは主に、米国の石油掘削施設の稼動の減少、中国の不動産および金融危機の懸念、米国の利上げリスクの高まりに影響されています。

中国のプライムバージン価格は、高い原料コストとメンテナンスのための工場停止に支えられ、比較的安定を維持しています。

汎用プラスチックの価格は変動幅が狭く、1トン当たり30米ドルしか変動していません。
一方、POMやPMMAなどのエンジニアリングプラスチックは、それぞれトン当たり60米ドル、200米ドルの上昇がみられています。

経済を刺激するために政府がさまざまな措置を導入しているにもかかわらず、中国国民の消費に対する慎重な姿勢が続いているため、市場心理は依然として低迷しているままです。
市場はまた、信用収縮、経済混乱、不動産開発業者の債務不履行による倒産などの影響を受けています。価格上昇は見られるものの、それに見合う需要はありません。閑散期が終わりに近づいても、市場回復の兆しは見えていません。

一部の石油化学企業は生産能力を縮小し、他の企業は輸出市場に注力しています。中国メーカーは今年いっぱいは市場の好転を見込んでいません。

中国のリサイクルペレットの大半は、バージン原料の低価格競争と国内外からの注文不足により、低価格で販売されています。

世界のリサイクル業者は、費用対効果の高い原料を見つけるという課題に取り組んでいます。リサイクル業界は、回収、分離、粉砕、洗浄、ペレット化にかかるコストを販売価格でカバーできないため、リサイクルペレットの利幅がマイナスになるという問題に直面しています。
東南アジア諸国のリサイクル業者の多くは、特に最近人民元が大幅に下落している中国にリサイクルペレットを販売する際、買い取り価格をさらに引き下げています。マレーシア、ベトナム、タイの一部のPEリサイクル業者は、状況がはっきりするまで一時的に購入をひかえています。

黒色HDPEとPPペレットは600ドル、黒色PSペレットは580ドル、PP/PEラベルとキャップペレットは520ドルで販売されています。

高分子量HDPE、PEグレードAフィルム、PET透明ボトル、ミックスカラーHDPEボトルの米国価格がわずかに上昇したため、廃プラスチックはアジア市場で不足しつつあります。
逆に、木材ラップ、大型バッグ、グレードBとCのフィルム、ミックスボトル、ミックスランナー、クラムシェルPETなどの低グレードのスクラップについては、アジアのリサイクル業者からの提示価格は非常に低く、物流、収集、ベーリングにかかるコストをカバーできないことが多いです。
欧米からの供給が少ない状況はしばらく続くでしょう。

一方、円安の影響で日本からのオファーも増えています。例えば、HDPEとPPの再生材は東南アジアで運賃込みで340ドルで売られています。いくつかのリサイクル業者は、リサイクル原料の高価格を支えるリサイクル材料を一定量使用する制度が義務化されるのを待つことができず、倒産の危機に直面していいます。リサイクル業者の存続と業界の将来は、主要原材料の過剰生産能力への対応と再生資源の利用義務化にかかっています。