再生樹脂ペレット 価格情報 2024/3/28

3月28日のニューヨーク市場で原油価格は83.17ドルで取引を終え、OPECプラスの減産の可能性と6月の利下げ予想により、原油価格は1バレル当たり90ドルに向け上昇する高値を記録しました。

中国におけるプライム樹脂価格は、メンテナンスによる生産の中断と原料価格の上昇が価格を支える一方、過剰能力と経済活動の鈍化が下向き圧力をかける複雑な状況に直面しています。

ABSは最大1トンあたり40ドル下落し、過剰在庫と利益確定売りにより、市場価格を引き下げました。
逆に、下流の需要が限られているため、大幅な価格上昇は妨げられているものの、HIPSの価格はスチレンのコスト上昇と在庫水準の低さによって上昇しています。
PEおよびPPは、全人代（全国人民代表大会）と政治協商会議の後、ポジティブなニュースがなく、市場の期待が減少し、供給過剰と需要の弱さのシナリオに戻っています。
ポリカーボネートは、いくつかの工場のメンテナンスによる生産中断により、1トン当たり40ドル以上高騰しました。
ポリカーボネートは供給不足から供給過剰に転じており、国内供給量は2014年の120万トン未満から現在は348万トンまで増加しています。ポリカーボネートの輸出は、2024年末までに40万トンに達すると見込まれています。PMMA、ナイロン、PET、PVCは安定を維持していますが、POMは新規国内生産の中で価格下落に直面しています。

多くの中国のウェブサイトでは数週間にわたって一貫して同じ価格が表示されるため、リサイクルペレットはプライム価格を反映していない可能性があります。
しかし、注目すべき傾向は、持続可能性プログラムのために米国および欧州へのPETリサイクルペレットの輸出が増加していることで、主要なバージン材料よりも高い価格で取引されており、消費者から材料の起源に対する懸念が高まっています。

さらに、ヨーロッパと米国のリサイクル業者は、発展途上国からの安価に生産された材料の流入に直面しています。
東南アジアのリサイクル業者は、特に使用済みのHDPEボトルペレット、ABS、HIPS に関して、石油化学会社やブランド所有者とパートナーシップを築いています。

環境への取り組みにおけるリサイクル材料の使用の増加が予想されていますが、持続可能性プログラムの窓口やエンドユーザーとのつながりが不足しているリサイクル業者は、存続の課題に直面する可能性があります。リサイクルされた天然PPおよびLDPEペレットの価格はFASで750ドルから800ドルですが、黒色ペレットの価格は1トン当たり550ドルから630ドルの範囲であり、加工手数料、輸入コスト、運賃、輸送費などのコストに対する収益性の課題が生じています。

エンジニアリングプラスチックは販売価格が高く、汎用プラスチックよりも生産および輸入手数料の問題を大きく緩和しています。しかし、限られたスクラップ材料の供給をめぐる熾烈な競争が主要な課題を引き起こしており、国内市場に有利な材料輸出の減少によってさらに悪化しています。

コンタミの多い材料、ポリマー混合物、労働集約的な分別要件を伴うスクラッププラスチックは、マレーシアとタイにおける労働力不足によってさらに悪化し困難に直面しています。
混合パージ、硬質プラスチック、低品質のビッグバッグ、ラミネート/コーティングされた PE および PP フィルムは、市場の需要が限られているか、値付けの説得力が不十分であるため、販売上の課題に直面しています。これらの課題は、特に主要材料の価格が低迷したままの場合、依然として続きます。