再生樹脂ペレット 価格情報　2023/9/29

WTI原油は2023年9月29日金曜日、ニューヨーク市場で90.79ドルで取引を終え、マクロ経済への懸念から若干安に落ち着きました。しかし、OPEC+の減産で世界の原油供給が逼迫したため、2023年の最終四半期には30％以上急騰しました。

中国のプライム樹脂価格は全般に高止まりしており、ABS、PC、POMは1トンあたり50ドルを超えるわずかな下落が見られます。これらの価格は原料価格の上昇によって維持されています。

中国の経済状況は引き続き弱体化しており、特に不動産市場の崩壊による高い失業率と輸出および内需の落ち込みが顕著になっています。

この危機は、世界で最も負債を抱えている不動産開発会社である恒大集団の会長の逮捕によって象徴されています。
経済の26％を占めるこのセクターは深刻な課題に直面しており、中国に社会的、経済的両面で影響を与えています。市場関係者は中国の経済見通しに悲観的な見方を示しており、多くの外資系企業がインドやベトナム、タイなどの東南アジア諸国への移転を模索しています。

中国の空き物件は驚異的な数に達しており、人口減少と価格下落により、回復には数十年かかるかもしれません。

一部のリサイクル材料はプライム樹脂の動きを反映していますが、需要の低迷により市場心理は依然としてネガティブです。
東南アジア諸国のほとんどのリサイクル業者は国内市場を開拓する一方、特に洗浄済みのPETフレークをヨーロッパや米国に輸出しており、トン当たり1000ドル近くの値がついています。

リサイクルされたナチュラルLDPEの価格はベトナム、タイ、マレーシアで1トン当たり950ドルから1000ドルであり、中国に出荷された場合の価格を上回っています。
リサイクルPPは、主要原料の供給過剰により世界的な圧力に直面しています。中国の年間生産能力は7,500万トンを超えており、今年、来年で生産能力がさらに増加すると予想されています。これは世界的な需要を上回ります。
しかし、リサイクルPCおよびPOM材料の需要が増加しており、主に主要材料価格の上昇と中国以外の海外需要により、3か月前と比較して価格がわずかに上昇しました。

MRP、Bグレードの大きなポリ袋、消費者使用後の混合色のPEフィルム、1-7の混合プラスチック、および回収率の低い農業用プラスチック廃棄物などの低価格プラスチックスクラップは、買い手を見つけるのに苦労しています。
梱包、トラック輸送、輸送コストをかろうじてカバーする価格で販売されているものもあります。家庭から出るプラスチック廃棄物の多くは最終的に埋め立て地に送られるか焼却されます。

米国ではスクラップPETベールの価格が上昇しており、EUとUAEで2025年に始まる予定の包装材へのリサイクル内容物の使用義務化を市場が予想しているため、需要が上向いています。

プラスチック廃棄物とスクラップの効果的なリサイクルの成否は、リサイクルされたコンテンツの収集と使用を義務付ける EPR (拡大生産者責任)のような制度にかかっています。
プライム素材は、その競争力と特性により、製造者にとって依然として魅力的です。だからこそ、世界の環境とリサイクル業界を救うために、リサイクル素材の使用を義務付ける必要があるのです。