WiPa プラスチック減容機 タイプPCは、かさ密度の低いプラスチックを高回転で回るディスクによる加熱によって、半溶融させることにより減容する機械です。たとえば、次のような材料に適しています。
- 繊維
- フィルム
- ストレッチフィルム
- 発泡材
- 粉体
- 顆粒
WiPaプラスチック減容機はかさ密度の低いプラスチックを、熱による損傷を最小限に抑えながら、かさ密度が高く効率よく次工程へ投入できる凝集体になるように処理します。
プラスチック減容の処理プロセス
フィーダーが破砕されたプラスチックをバッファーコンテナーに搬送します。
バッファーコンテナ内の撹拌機によって、ブリッジを防ぎ定量供給スクリューによって安定した材料の供給を実現します。
定量供給スクリューはリサイクルするプラスチックを予備圧縮し、一対のディスクに供給します。
ディスクは可動ディスクと対となって機能する固定ディスクで構成されています。
ディスク間でかき混ぜて練ることで摩擦熱が発生し、材料が可塑化、焼結、圧縮されます。処理プロセスは完全にPLCで制御されており、作業に数人のオペレーターしか必要としません。
また、WiPaプラスチック減容機が材料へ与える熱劣化の影響は極めて小さなものです。従来のグラッシュミキサーや標準的な押出機で溶融するよりも、かなり温度と時間を低くすることができ、熱履歴を最小化します。
短時間で済むのは、機械内での材料の滞留時間がほんの数秒であるためです。減容プロセスでは材料は低温で半溶融してペースト状に変化するだけで、強制的に回転するディスクから遠心力で排出され、融点に達することはありません。
実際の映像をご覧ください。
プラスチックの減容
プロセス中に下流に設置された造粒機によって目的の粒度に切断されるミミズ状の半溶融樹脂ができます。
半溶融樹脂のサイズは、造粒機に設置されたスクリーンディスクによって決まります。
材料を冷却し、粉塵や最終製品への微粉の蓄積を避けるために、凝集物は造粒の後、サイロまたはフレコンに搬送される前に粉体を分離するユニット(Zigzag)を通過して粉体と分離します。
凝集と乾燥
WiPaプラスチック減容機は、主にプラスチック材料のかさ密度を高めるために使用されますが、他にも応用が可能です。
たとえば、洗浄ラインで処理されるプラスチックを効率的に乾燥させることも可能です。
プロセス中に材料が加熱され水分が蒸発するため、最終的に水分含有量は0.5%未満まで減少します。これにより材料は押出機で造粒加工が可能な状態になります。
混合
着色剤、可塑剤などの添加剤や充填剤は、特殊な投入ユニットを介して減容機の供給スクリューに直接供給することができます。充填剤が吸収されるまで、材料は圧縮ゾーンで温められます。
PETフレークの結晶化
WiPaプラスチック減容機では、高温洗浄プロセス後のPETフレークの結晶化も可能です。
材料は、分子が整列するペースト状の状態になるまで温められます。
PETの結晶化は80°Cの温度で始まりますが、WiPa プラスチック減容機によってこの温度に迅速かつ簡単に到達します。
このプロセス中に融点に達しないため、粘度 (IV) はほとんど変化しません。
モデル | 150 | 300 | 500 | 600 | 700 | 850 | 1400 | |
主駆動力 (kW) |
15~45 | 30~75 | 75~160 | 110~200 | 160~315 | 315~630 | 400~1000 | |
材料名 | かさ密度 (g/l) |
生産量 (kg/h) |
||||||
HDPE | 370 | 80~150 | 280~350 | 480~700 | 750~1200 | 1150~2000 | 1700~3000 | 2500~4000 |
PEフィルム | 350 | 60~130 | 200~500 | 500~800 | 750~1150 | 800~1600 | 1200~2100 | 2000~3500 |
PEフォーム | 350 | 50~120 | 200~500 | 400~700 | 700~1050 | 750~1400 | 1000~1650 | 2000~3200 |
PP不織布 | 390 | 600~120 | 150~300 | 400~700 | 700~1250 | 750~1400 | 1050~1850 | 2000~3100 |
PSフィルム | 460 | 60~120 | 150~300 | 300~700 | 700~1200 | 750~1300 | 1100~1900 | 2150~3250 |
EPS | 500 | 70~125 | 180~300 | 300~700 | 700~1200 | 750~1200 | 1000~1600 | 1900~2700 |
PVCフィルム | 600 | 90~160 | 250~400 | 300~700 | 750~1250 | 800~1500 | 1150~1850 | 2100~3100 |
PVCフォーム | 500 | 80~140 | 250~400 | 300~700 | 700~1200 | 800~1450 | 1000~1650 | 1850~2700 |
PETフィルム | 600 | 90~150 | 200~300 | 600~900 | 750~1350 | 800~1700 | 1150~2150 | 2100~3400 |
PET繊維 | 600 | 85~140 | 150~300 | 400~600 | 750~1100 | 850~1450 | 1200~1750 | 2000~2600 |
PETフォーム | 550 | 80~130 | 100~250 | 250~600 | 550~1000 | 650~1100 | 1000~1550 | 1700~2400 |
PETフリース | 600 | 90~150 | 200~350 | 400~700 | 650~1250 | 800~1750 | 1100~2150 | 1800~2600 |
PETフレーク(ボトル) | 550 | 100~160 | 200~400 | 400~1000 | 700~1300 | 950~1800 | 1380~2200 | 2400~3900 |
PAフィルム | 430 | 80~130 | 150~300 | 400~900 | 650~1250 | 850~1650 | 1200~2100 | 2150~3400 |
PA 6 / 6.6 ファイバー |
450 | 80~120 | 150~250 | 400~900 | 650~1050 | 800~1250 | 1000~1700 | 2000~3200 |
カーペット | 390 | 70~120 | 100~250 | 350~600 | 600~1000 | 800~1200 | 1000~1600 | 1900~2900 |
合成ゴム | 420 | 90~140 | 150~400 | 250~700 | 650~1500 | 800~1850 | 1100~2200 | 2100~3200 |
木材・プラスチック複合材 | 350 | 90~120 | 150~350 | 250~600 | 650~1350 | 800~1650 | 1000~1900 | 2000~3000 |