美しい地球を子供たちに

スクラップ、再生樹脂ペレット、リサイクル機械についての課題を解決するプロフェッショナルです

2024環境展・地球温暖化防止展 5/22~24 東京ビッグサイトに出展します

海洋ゴミをリサイクルした繊維について

海洋ゴミのリサイクル繊維

インターネットの記事で目にしたんですけど、フォーブスジャパンが海洋ゴミのプラスチックリサイクルと繊維業界について記事にしていたので、これについてお話したいと思います。

海洋ゴミリサイクルについてです。この繊維業界やファッション業界がいろいろ対策をとっているということが記事になっていました。

海洋ゴミのリサイクルですけれども、年間約800万トンが海の中に流れ込んでいるそうです。その中で漂流している海洋プラスチックというのが約1億5千万トンだそうです。

この1億5000万トンがだんだん細く劣化して分解しながら細いマイクロプラスチックになるわけです。

これが魚とか生態系に悪影響を及ぼしているということが今問題になっているわけです。

このような海洋プラスチックに関連して、様々な衣料メーカーが取り組んでいますという紹介です。

スイムウェアの エルスペースは漁網を利用したスイムウェアを開発したようです。漁網はだいたいナイロン、PET、PPで出来ています。たぶんナイロンを使用していると思います。

それからマリンスポーツウェアのボディグローブも取り組みしているようです。アディダスは海洋プラスチックを利用したシューズを年500万足から2000万足生産するそうです。

すごい量ですよね。

参考記事:リサイクルコットンTシャツを買ってみた(スペインブランドのエコアルフ)

このような取り組み自体、以前から比べるとかなり踏み込んだ取り組みになっていますね。
リサイクルをやっている立場からすると、海洋ゴミを使うというのは相当ハードル高いですよね。

実は弊社にもそういう依頼が来たことがあるんですけれども、応えられませんでした。
だいたい海洋ゴミなんてもうグッチャグッチャで分別されているわけではないわけですからね。

僕らがやってるリサイクルは、分別されていないとどうにもならないわけです。

ちょっとうがった見方をしてしまうと、多分これ裏でカラクリがあるなっていうような想像はなんとなく出来てしまうんですよね。使用している量も、ほんの数パーセント配合しただけで、「海洋ゴミ利用!」と大声で叫んでみたりとか、、、

この記事の中にもまあ一部ちょっと書いてありますが、海洋ゴミを使用と書いてあるけれど、本当はほとんど海岸で拾われたものが多いんじゃないかという指摘もあると記事に書いてあります。

海洋をずーっと漂流して塩水の中に塩素に浸かったプラスチックっていうのは、すごくもろくなっています。これはやっぱりなかなか使えないと思います。それがですねやっぱり繊維とかナイロン系なんかは、海岸で集められた漁網が使われているのがほとんどなんではないかなと。(それだって大変意義あることだと思いますが)

また別の指摘としては、またプラスチックを再利用で使えば、結局マイクロプラスチックの原因をそのままにしておくだけだということを指摘する人もいるようです。

まあ、これもこれでごもっともなことだと思います。

プラスチックっていうのは我々の生活にここまで根深く入り込んでまた役割を担っているわけで、完全にプラスチックを使わなくなるというのは、現時点ではなかなか難しいのではないかなと思うわけです。

いろいろな厳しい指摘もありながらも、一般論で言えば、やっぱり環境に関する意識っていうのは僕が約20年くらい前に、こういう環境関係の仕事をはじめたときよりも随分進んだと思います。

環境ビジネスの雑誌の仕事から始めたわけなんですけれども、環境への意識の低さにがっかりしましたね。自分は環境のために何かやろうって燃えて入ったわけなんですけれど、環境雑誌の周りとの意識のギャップなんかに、もどかしい思いを持ったりしていましたね。企業にしても、環境報告書を作って終わり、みたいな風潮はありました。

それからすると、やっぱりこういう形でいいろなメーカーが取り組みをしているということは方向性としてはいいんじゃないかなというふうに思っております。

企業の取り組み、応援したいですね。


村井健児

株式会社ファー・イースト・ネットワーク 代表取締役
慶應義塾大学経済学部卒業、三菱銀行(現三菱UFJ)にて法人融資、株式会社宣伝会議にて環境雑誌に関わる業務を経て、2002年からプラスチックリサイクル業界で経験を積む。
2006年株式会社ファー・イースト・ネットワーク創業。プラスチックフクラップ売買、再生樹脂ペレット売買、リサイクル用機械・プラントの輸入販売を行う。

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