日経新聞で自治体(蒲郡市)が粗大ごみの処分にメルカリでの販売を取り入れるという記事を見つけました。
愛知県蒲郡市は清掃工場に粗大ごみとして持ち込まれた不用品を、フリマアプリ大手のメルカリと組んで販売する国内初の取り組みを始めた。
この辺の詳しい事情には疎いのですが、こういう自治体はなかったのではないでしょうか。
※ネットで調べたら新潟県加茂市や西宮市も同様の取り組みをするようです(詳細不明)
また、Yahooオークションでは自治体の出品用のページが開設されていたようですが、2021年3月で盛り上がることなくクローズしているとのことです。
廃棄物業者が自社に持ち込まれたオフィス家具や粗大ごみから、リサイクルショップに販売したりYahooオークションに出品するという取り組みはよく見かけます。
自治体の粗大ごみの処分といえば、使えるか使えないか選別されることなく全部まとめてユンボや大型クラッシャーでグシャグシャにして処分するというのが一般的かと思います。
蒲郡市では、使えそうなものはメルカリで販売するというひと手間をかけて取り組みをスタートさせたようです。
個人的な意見ですが、メルカリはリサイクル支援ツールとして一番優れていると思っています。
弊社が取り組んでいるマテリアルリサイクルは、粗大ごみのような廃棄物に対しては解決策を持っていません。
そこには解体、分別、洗浄、、、などのコストが大きくかかる工程が必要になります。
これでは経済的な合理性は望めません。
しかし、メルカリの場合は「そのまま」でいいのです。
彼らはインターネットを通じて素晴らしい解決策を提示してくれました。
もちろん多少の修理などが必要なこともあるかもしれませんが、製品として使える限りは「そのまま」販売できるわけです。
しかも、全国に情報発信できるので製品にニーズがあり価格が適正であれば引き取り手が見つかり、製品はもう一度製品の機能を発揮し始めることができるのです。
メルカリは2018年に4000億円超の大型上場を果たしていますが、環境への貢献度はそれ以上のものがあるのではないでしょうか。メルカリの成長は社会に発生してしまった製品にもう一度命を吹き込むという素晴らしい価値を提供しているビジネスです。
どんどん成長して欲しいと思います!
と言いたいのですが、そもそも、「無駄なものを買わない」ということを我々人類は徹底していく必要がありますね。
人間の生活にモノは必要ですが、一番の環境対策は「一度買ったものはずっと使い続ける」ということです。
メルカリを利用してエコに生活する!というよりは、メルカリに出す不要物がなくなる生活を目指すことが本当に資源を有効に使うことになるのではないでしょうか。
メルカリの創業経緯を見つけました。そこに気付いたところが素晴らしいですね。
メルカリの創業者である代表取締役 CEO 山田進太郎は、2012年に新興国を中心に世界一周の旅をする中で、地球の資源は有限であることに気づきました。そして帰国後、日本でスマートフォンが急速に普及していたことから、新興国を含む全世界の人がスマートフォンを活用することでより資源を大切に使うことができ、豊かな生活を送れるようになるかもしれないと思いました。こうして生まれたのが「メルカリ」です。
これまで「メルカリ」に出品された商品は累計25億品以上となり、さまざまなモノのリユースを後押しすることで「限られた資源が大切に使われる社会」の実現をめざしてきました。