効率的にプラスチックリサイクルを行うための5つのポイント

経済発展と人口増加に伴って、プラスチックの消費量は増加しています。2022年のOECD(経済協力開発機構)の報告書によると、世界のプラスチック廃棄物は2060年までにおよそ3倍になると予測されています。[1]

こうした中で、市場における再生プラスチックの重要性が高まっています。なるべく多くのプラスチックをリサイクルし生産ラインに戻すことは、資源の浪費を防ぎ環境を守るために重要です。

ここでは、プラスチックのリサイクル効率を高めるために意識すべき5つのポイントを紹介いたします。

1. リサイクル原料の選別

まず最初にやるべきことは、プラスチックを種類別に分類し、リサイクル不可能なものを原料から取り除くことです。

同時に、プラスチック原料を湿気から守り、異物が混ざらないようにすることも重要です。これはリサイクルの過程で失われるプラスチックの量を最小限に抑え、最終的なペレットの品質を向上させるためです。

原料の選別

2. 1台で多くの機能を備えた機械を使う

プラスチックリサイクルにおいては、それぞれの機械ごとに役割が分かれています。
例えば、カッターコンパクターや粉砕機は廃プラスチックを小さくし、押出機は材料を溶かして整形できるようにします。そしてペレタイザーは溶けたプラスチックを最終的なペレットの形にカットする、と言った具合です。

POLYSTARでは、これらの機能を1台にまとめた機械を提供しています。まとめることで、作業工数、時間、エネルギーを大幅に節約できます。

PE/PPフィルム用カッターコンパクターを搭載したRepro-Flex、Repro-Flex Plus

Repro-FlexRepro-Flex Plusには、回転式の粉砕機であるカットコンパクターがついています。カットコンパクターは①粉砕、②減容、③乾燥、④供給の役割を1台で可能にするすぐれもの。POLYSTARのカットコンパクターについて詳しくは、以下をご覧ください。
カッターコンパクター パーツ解説シリーズ  | 株式会社ファー・イースト・ネットワーク

ポストインダストリアルのフィルムや、洗浄・乾燥後のポストコンシューマフィルムを直接カッターコンパクターに投入し、回転刃と固定刃で粉砕することができます。

またカッターコンパクターは、スクラップを前処理(減容、昇温)し、生産量を高めます。また、粉砕物を遠心力でルーダーのスクリューに食い込ませることで、押し込み器を使わなくてもルーダーに多くの粉砕物を供給することができます。

その後、同じ機械で押出とペレタイズの工程を経て、リサイクルペレットができあがります。カッターコンパクターを使用することで、省力化、省スペース化、省エネ化を図りながらペレットを作ることができるのです。

Repro-FlexRepro-Flex Plusについて詳しくは、以下をご覧ください。

Repro-Flex POLYSTAR フィルム専用押出機 【動画解説付】 | 株式会社ファー・イースト・ネットワーク
Repro-Flex Plus POLYSTAR押出機 二段式 | 株式会社ファー・イースト・ネットワーク

粉砕機一体型のRepro-One

PPヤーン、PP織布や粉砕しづらいプラスチックをリサイクルする場合、従来の方法では、押出機に投入する前にあらかじめ粉砕する必要がありました。

そこで、一軸の粉砕機を内蔵したのがRepro-One。Repro-Oneはフィルムロール、フィルムプレス品、硬質プラスチック、ダンゴ、成型不良品などといったスクラップを対象とした押出機で、粉砕機がついているため前処理が不要です。

劣化を防ぐため、廃プラスチックは破砕機の中で低温で処理されたあと、そのまま押出機に供給されて押出・ペレタイズされます。ワンストップでリサイクルが可能なのです。

Repro-Oneについて詳しくは、以下をご覧ください。

粉砕機内蔵型押出機 Repro-One | 株式会社ファー・イースト・ネットワーク

3. 供給の安定した機械を選ぶ

安定した原料供給を行うベルトコンベア

原料を安定して供給できる機械を選ぶことは、リサイクル効率を上げ、ペレットの生産量を増やすために重要です。また、過剰供給や供給量の不足による機械のダウンタイムをなくすこともできます。

POLYSTARのマシンは自動で供給量を調整します。原料を供給するベルトコンベアの速度は、カッターコンパクター(Repro-Flex)やシュレッダー(Repro-One)の負荷に応じて最適化されるのです。

また、押出機に内蔵されたカッターコンパクターやシュレッダーは、ルーダーへの原料供給を安定させます。

4. 自動化されたリサイクルラインを採用する

リサイクルを自動化することで、作業の手間を省くだけでなく、より早く、よりスムーズなリサイクルを可能にします。POLYSTARでは、上記のように材料の供給を自動化することに加えて、さらに以下のような自動化機能を提供しています。

  • 機械を止めずにスクリーン交換ができるデュアルピストンスクリーンチェンジャー
  • 異物を自動的に排出するバックフラッシュタイプのスクリーンチェンジャー
  • より高度なポストコンシューマーリサイクルを行えるよう、他社のスクリーンチェンジャーと統合可能
  • ペレタイザーのカッターの速度と圧力を自動調整し、ペレットのサイズと形状を均一化することで、材料のロスを削減
  • オンライントラブルシューティング、自動予熱、クラウドIP制御によるパラメータ最適化など、さまざまなタスクを効率的に実行するためのHMIアップグレード付きPLC制御システム。

5. シンプルでメンテナンスが容易なマシンを使う

機械設計がシンプルで、操作とメンテナンスが簡単であることは重要です。オペレーターが特別な訓練なしに機械を維持することができるからです。運用コストを下げることにも繋がります。

POLYSTARでは常に製品の見直しを行い、オペレーターに優しいマシンの製造に注力しています。これが、POLYSTARの人気の理由です。

メンテナンスがしやすい機械設計

まとめ

以上、効率的にプラスチックリサイクルを行うための5つのポイントを解説いたしました。

リサイクルの効率化とはすなわち、高品質なリサイクルペレットを、低コストかつ最小限の材料ロスで生産することを意味します。

リサイクルペレットの品質が上がれば、プラスチック生産においてバージンポリマーの使用量を少なくすることができます。それはコスト面でも、環境面でみてもプラスなことです。

長期的にリサイクルを効率化するためには、お客様のニーズに合ったリサイクルラインに投資する必要があります。プロのプラスチックリサイクル業者の方にも、これから廃プラスチックをリサイクルしようと思っているメーカーの方にも、POLYSTARは「シンプル」な解決策を提供します。

プラスチックリサイクルについてのご相談は、我々ファー・イースト・ネットワークまでお気軽にお問い合わせ下さい。

[1]2060年までに世界のプラスチック廃棄物はほぼ3倍に―OECD発表 – OECD
https://www.oecd.org/tokyo/newsroom/global-plastic-waste-set-to-almost-triple-by-2060-japanese-version.htm

Resul Gökpınar

Resul Gökpınar(レスル・ゴクピナー)

POLYSTAR 国際営業担当
トルコ、ヨーロッパ、中東、アフリカにおいて様々なソリューションを提供した実績を持ち、その経験に基づいて皆様の役に立つコンテンツを作成しています。
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