ペットボトルプランターとは、使用済みのペットボトルで簡単に自作できる栽培容器のことです。
水耕栽培をはじめとした野菜や植物を、手軽で経済的、かつ小さいスペースでも育てることができ、初心者にもおすすめなのです。
超簡単!ペットボトルプランターの作り方
作り方は様々ですが、この記事ではできるだけ手間も道具もいらない方法をご紹介します。
使用する道具
- ペットボトル(育てる野菜や植物によって大きさを選んで下さい)
- カッター(ハサミもあればなお可)
- ビニールテープ(なければセロテープでも可)
作り方
①ペットボトルをカッターやハサミで半分に切る。
②切り口が危ないので、ビニールテープなどで覆う。
③キャップは水耕栽培でははずす。土耕栽培の場合は、キャップにキリでいくつか穴を開けてキャップを付けたままの状態で使用する。
④半分に切った底の部分に、飲み口を下にして上の部分を重ねる。
作る際のポイント
ペットボトルを切る際には、カッターで少し切り込みを入れて、そこにハサミを差し込んで切ると簡単です。
上記画像のように、切り口にマスキングテープを貼ると少しオシャレに見えますよ。
ペットボトルプランターでのおすすめ栽培方法
水耕栽培で育てる
水耕栽培とは、水だけ、あるいは水と液体肥料で育てる栽培法のことです。
土を使わないので、害虫や病気の心配がなく、室内やベランダでの栽培に適しています。
また、土耕栽培よりも野菜や植物の成長が速いので、採りたて野菜や植物を短期間で楽しめる上に、比較的失敗しにくい栽培法です。
さらに土選びなども不要です。
ペットボトルを使えば、初心者にも手軽に始められるおすすめの栽培法です。
ペットボトル水耕栽培で必要なもの
- ペットボトルプランター
- 水
- 液体肥料
水だけでも育てることは出来ますが、野菜や植物を大きく早く育てるためには肥料が必要です。
土耕栽培用の肥料は土に含まれている栄養分が含まれていないので、必ず水耕栽培用の肥料を用いて下さい。 - アルミホイル
日光による藻の繁殖を防ぐため、ペットボトルプランターの下の部分を覆うのに使用します。 - スポンジ
種植えや苗を固定する場合に必要です。厚さ2cmくらいの台所用スポンジでOKです - ハイドロボール
苗を固定する際に必要です。百均でも購入可能ですが、天然素材で作られたハイドロボールもあるので、参考までに例を挙げておきます。
写真出典:Amazon.com - 苗(食卓の切り残しでも可)や種(食卓で出たものでも可)、球根
おすすめ野菜や植物
野菜
葉野菜(ハーブやレタス、クレソン、ベビーリーフ、ホウレンソウなど)が、水耕栽培には最も適しているといわれています。
水耕栽培で育てると、スーパーなどで購入した葉野菜よりも、柔らかく癖も少ない仕上がりとなります。
その他にも、かいわれ、ねぎ、パセリ、ミニトマト、小さい品種の人参や大根、いちごなども育てることができます。
観賞用の植物
球根から育てるヒヤシンス、クロッカスなどがおすすめです。
栽培方法
種から栽培する場合
トレイなどにスポンジを置き、スポンジに十字の切り込みを入れて、その中に種をまきます。または、スポンジの上に、そのまま種を置く方法もあります。
スポンジの上に種を置く場合は、乾燥を防ぐため、上からトイレットペーパーなどを載せて下さい。
いずれにしても、スポンジはしっかり水を含ませることが必要です。
芽が出るまで、その状態でOKです。
芽が出て双葉が出始めたら、日当たりの良い場所に移して苗になるのを待ちます。
種から育てる際のポイント
乾燥しがちな場所で育てる場合は、スポンジの乾き具合をみて、こまめに水やりをして下さい。
野菜の種類によっては、暗い場所でしか発芽しない種もありますので、その場合は、トレイの上からアルミホイルをかぶせて下さい。
室内に日当たりの良い場所がなければ、蛍光灯やLEDライトスタンドなどを利用するのもおすすめです。
種から苗に育った、あるいは苗木から栽培する場合
種から育った苗、あるいは買ってきた苗の根っこと茎の境目あたりにスポンジをまきつけ、根っこがペットボトルプランターの下部分に出るように、ペットボトルプランターの上部分の飲み口に埋め込みます。
スポンジが大きすぎると飲み口に収まりませんし、小さすぎると、その隙間からハイドロボールが落ちてしまうので、調整して下さい。
苗をスポンジに巻き付けて飲み口にセットした画像(横からの撮影)
苗をスポンジに巻き付けて飲み口にセットした画像(上からの撮影)
苗を固定するため、苗の周りにハイドロボールを敷き詰めます。
根っこがつかるように、ペットボトルプランターの下の部分に水と液体肥料を入れます。
最後にペットボトルプランターの下部分に、藻の繁殖防止のためアルミホイルをまいたら完成です。
わずか2週間足らずでこんなに成長しました。
種から苗に育った後、あるいは苗から育てる際のポイント
水や肥料の吸収を良くするため、根っこの先を少しカットすることをおすすめします。根腐れを防止するため、水から三分の一は根っこを出して下さい。
ペットボトルプランター下部分に入れる水の量で簡単に調整できます。
水換えの頻度は、育てる環境や野菜や植物によって異なりますが、目安としては、3日から1週間です。
ただし、日当たりの良い場所に置く場合は、水の中に雑菌が繁殖しやすくなりますので、濁りや匂いがある場合は、もう少しこまめな水換えが必要となることがあります。
水換えの際には、液体肥料も追加すると、育ちが早いです。
以上、簡単に栽培方法をお伝えしましたが、少し違った方法で、わかりやすく解説している動画を紹介しますので、ぜひご覧下さい。
球根から栽培する場合
球根から栽培する際には、球根がスッポリ入るペットボトルを選んで下さい。
球根は、芽を出すことが難しいので、初心者の方は、芽出し球根を使用するのがおすすめです。
また、水耕栽培は土からの栄養を得られないことから、もともと栄養分が詰まった大きく重い球根を選ぶことをおすすめします。
育て方のポイントや、水耕栽培で育てやすい球根などをわかりやすく解説した動画をご紹介しますので、ぜひご覧下さい。
ペットボトルプランターは土耕栽培も可能
土を使用する栽培では、ペットボトルキャップにキリなどで穴を開けて、プランターの下部分に水が落ちるようにします。
また、底面給水式という下から上へ水を吸い上げる栽培法もあり、その場合は、キャップに大きめの穴を開けて、そこにウェットティッシュなどを取り付けます。
そうすることで、下から上へ水を吸い上げることができ、水やりの頻度を減らすことができます。
土耕栽培を、このような底面給水式でおこなっている動画を以下に添付しましたので、ぜひご覧下さい。
ちなみに、この動画では、上記でご紹介しましたハイドロボールは使用せず、スポンジだけを使用して水耕栽培をおこなっています。
興味を持った方法でまずは試してみましょう。
オリジナルペットボトルプランターでリビングやベランダをおしゃれ、かつ華やかに!
ペットボトルプランターは手軽でよいけど、もう少しオシャレにしてリビングやお庭を華やかにしたい!
そんな方には、まず、ペットボトルを麻布などで包み、麻布が外れないように、麻ひもで蝶々結びにして止めると、ちょっとしたインテリアになります。
また、ベランダには、ぶら下げタイプのハンギングプランターにすると、スペースを有効に使える上に、かなりのオシャレ度アップとなりますよ。
ハンギングプランターの作り方
ペットボトルを横にして、側面に野菜や植物を入れるための穴をカッターで切り抜き、両端にキリなどで、吊るすための穴を開けます。
ペットボトルを麻布などで包み、麻布ごと吊るすために開けた穴に、ガーデニング用の針金を通します。
最後に針金を、ペンチなどでしっかり固定すれば完成です。
出典:ハピキャン
こちらの動画もぜひ参考にしてみて下さい。
まとめ
以上、家庭栽培におすすめのペットボトルプランターの作り方や栽培法、アレンジ法などをご紹介してきました。
使用済みのペットボトルは資源ごみとして出す以外にも、今回のプランターのように家庭内で再利用することができます。
一度使用したものをそのまま使うことは、もっとも環境にやさしい取り組みです。
この記事を通して、身近ないつも使い捨てしているものも、工夫次第で『再利用』できることを思い出していただけたら幸いです。