美しい地球を子供たちに

スクラップ、再生樹脂ペレット、リサイクル機械についての課題を解決するプロフェッショナルです

2024環境展・地球温暖化防止展 5/22~24 東京ビッグサイトに出展します

マーケティング担当より「なぜこの環境の仕事をしているのか」について

はじめまして、ファーイーストネットワークのマーケティング担当です。
なぜ、この仕事に関わるようになったのかをちょっとお話させていただきます。

代表の村井と同じく、子供の頃から物を大切にするということをしつけられてきたことがきっかけだと思います。

ひとつ目ですが、昔の禅宗のお坊さんである滴水和尚のエピソードが書いてあった本が、父の本棚にあったのが今でも非常に強く印象に残っています。

「わしが風呂から出たら水をどう始末するのか」
「老師の次の人が入ります」
「それがすんだら」
「私たち小僧たちが入ります」
「それがすんだら」
「捨てます」
答えるが早いか、儀山の大喝だいかつ一声いっせいが飛んでまいります。
「馬鹿者、なぜ木の根にかけぬ。一滴の水をも粗末にしてはならぬ」

出典:曹源一滴水

このときの叱咤が心に深く刻まれたために、号を滴水と改めたというのです。

現代においては風呂の残り湯どころではないですね。
市販されているミネラルウォーターの水質と遜色のない水道水を、惜しみなく使い捨てているということに対して心が今でも痛むのです。
かといって、特に何かするわけではないのですが。
一つだけやったことといえば、雨水を溜めるタンクを庭に設置して、これで草木に水をやっています。まあ、それくらいです。

雨音くん

写真出典:タキロンシーアイ
こちらは我が家でも使っている雨音くんという製品ですが、草花の水やりなどに非常に重宝ですのでお勧めです。特に我が家は庭に水栓がないのでとても助かってます。

私の実家は自営業で、親が忙しくて私含む兄弟の面倒をみられなかったので、母の母(つまり祖母ですね)が子供の面倒をみていました。

大正の生まれの人ですから、ものが貴重だった時代の人です。
なので、何かというと「もったいない」と言うのが口癖でした。

ちょっとトイレに行くときなどにテレビをつけっぱなしにすると「メートルがもったいない」と言ってました。
とにかく物を捨てない人で、そのせいで家の中が狭くなってホントに大変だったのですが、「もったいない」という考え方は骨身に染み付いたように思います。

環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさんは「もったいない」という言葉に出会い、感銘を受けたそうです。

マータイさんはこの美しい日本語を環境を守る、世界共通語「MOTTAINAI」として広めることを提唱しました。

出典:MOTTAINAIについて

日本人は「もったいない」って言わなくなりましたね。「消費は美徳」という言葉がオイルショックの直前までもてはやされ、使い捨てが奨励されてきました。もう1970年代には「もったいない」なんて発想はほぼ死滅していたわけです。

私は小学生の頃から環境問題に興味があった、というより危機感を常に感じていました。
よく覚えていないのですが、原体験は子供向けの環境問題の絵本のようなものだったように記憶しています。

  • 川や海が汚染されて、飲める水がなくなってしまう。
  • 空気が汚染され、酸素も自動車などに使われてしまって、宇宙服みたいな服を着ないと暮らせなくなる。

といったディストピア(ユートピアの反対ですね)がおどろおどろしい絵で書いてあるわけですよ。
さすがに、酸素がなくなるという世界にはなってませんが、飲める水がなくなるという世界はそこまできつつありますね。

世界銀行の副総裁であったイスマル・セラゲルディン氏は「20世紀の戦争が石油をめぐって戦われたとすれば、21世紀は水をめぐる争いの世紀になるだろう」と予測したといいます。

日本は美しい水をたたえた山紫水明の国ではあるのですが、大量に水を輸入しているともいえます。200グラムの牛肉の生産のためには約4000リットルの水が必要だそうです。
このように、輸入農作物のために使われている水の総量は、2005年の統計によれば約800億㎥に達し、日本国内で使用される水の総量とほぼ同量に達しているとのことなのです。

日本が農作物を輸入しているアメリカ、オーストラリア、中国などは近年大旱魃に襲われています。水が足りない、食料が足りないという世界は間近に迫っているように感じてなりません。
たまに焼肉の食べ放題とかに家族で行くのですが、私の孫の世代になったら(まだ孫なんていませんが・・・)、

「お父さんがまだ若かった頃は、牛肉がいくらでも食べられる時代があったんだよ。」
「いいなあ、昔っていい時代だったんだね」

なんて私の子供と孫が話すような時代が来そうな気がしています。
これって、現実にありうるシナリオですね。
私が子供の頃は世界の人口は46億人といわれてましたが、現在は約80億人とほぼ2倍です。

2050年頃に96億人ぐらいで増加が止まり、そこから減少していくという推定もありますが、どうなるかはわからないです。

引用:Wikipedia 人口爆発

この青い領域が予測の範囲なので、2050年には110億人という可能性もあるわけです。

減少する場合はハッピーなのか?というと、これまたアンハッピーな原因も想定されています。
ある種の生物が増え過ぎると、そこで個体数の限界を迎えて減っていくというものです。
私がここで思い出すことは、中国の歴史的な人口の推移です。

出典:中国文化の故郷(人口推移から中華思想を推察)

中国は歴史上激しい内戦を繰り返していて、内戦終結後人口が5分の1になるという激しい増減を繰り返しています。
この増減はあまりに激しすぎて嘘なのではないか?と思われる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、中国という国は戸籍の制度が確立していて、この数字はかなり信憑性がおけるものであるとされています。

一定の領域においてある種の生物が増え過ぎると、いきなり減少することがあることは知られています。有名なのがレミングというネズミの仲間ですね。

レミング

北極やその周辺の厳しい環境に住んでいるレミングは、3~4年の間に個体数が増加し、急速に減少するというサイクルを繰り返します。
個体数が増えすぎて食料をまかないきれなくなると、おびただしい数のレミングがや川に飛び込む集団自殺をすると広く信じられています。

しかし、自殺するというのは誤解であるようで、新天地をもとめて実際は川や海を渡ろうとするということらしいのです。
生き残ろうとした結果、大きく減ってしまうというのが真実とのこと。

私はこれは中国の人口の増減に通じるものがあると思うのです。結局のところ中国といわれる領域に住める人口はだいたい6千万人ぐらいが限界で、それを超えると生き残りのために種全体が賭けに出るためなのではないか?と私は思っていたりするのです。

産業革命や化学肥料の発明などによって、地球が養える人口は急激に増加しました。その結果として中国の人口は6千万人をはるかに超えて、約14億人に達しているのでしょう。

現代という時代において、世界の耕地によって養える人口は大きく増加したものの、それでもやがて限界は来るのではないかと思うわけです。
その限界は耕地面積だけではなく水の総量、海水面の上昇などによる可居住面積の減少、など様々な要因が考えられそうです。

大学の頃「ローマ・クラブ 成長の限界」という書籍をテーマにした講義を受講したことも印象深かったです。
100年以内に人類は環境汚染や食糧危機で限界を迎える、という内容を授業で紹介されたのですが「まあ、そうなるだろうな」と思ったものです。

レミングの群れが集団で無謀な冒険に挑戦するのと同じことが起きるのではないか?というそんな漠然とした恐れがあります。
そのときにどうなるのか?自分の子供や孫の時代はどうなっているのか?正直あまり想像したくはありません。

SDGsという言葉が一種のブームのようになっていますが、サステナブルな世界を実現するのは難しいと言わざるを得ません。

それでもやはりサステナブルな世界を模索するしかないでしょう。
今あるものを大切に使ってできる限り環境を長持ちさせ時間を稼ぐ、その間に産業革命に匹敵するような技術革新を成し遂げるしかないと思うのです。

そんな中で自分ができることって何だろう?

私は飢餓で苦しんでいる子どもたちの話とか、虐待で亡くなった子供のニュースなどがテレビで報道されたりすると、嫌でチャンネルを変えてしまう人です。
また、特に環境に貢献するようなこともしていません。

そんなへたれな私なのですが、少しだけ地球環境に正面から向き合ってみようと思ったのがこの仕事です。
少しでも地球環境を延命させること、技術革新をもたらす可能性を持っている人々を応援してみようというごくごくささやかな願いです。

プラスチックを再生するという試みは、環境への負荷を減らす有意義な試みであると思います。これにかかわる仕事をすることは、ちょっとだけ罪滅ぼしになるように思います。
先進国で生きているというだけで、環境へ負荷を与えまくっていることは間違いないのですが、ちょっとだけましといえるかもしれません。

また、インターネットという媒体は多くの人に情報を届ける可能性を持っています。
このFENコラムの中の「地球環境」の記事は様々なライターの方が執筆をしてくれています。

これによって少しでも環境問題に興味を持つ人が増えてくれたり、技術革新を志す人が生まれてくれたりなんかしたら望外の喜びです。

自分でなにもしないのに何やねんという感じなのですが、他のコラムもご覧いただき、少しでもサステナブルな未来のために、できることを考えていただくきっかけになればと思っています。

ファーイーストネットワーク

ファー・イースト・ネットワーク編集部

(株)ファー・イースト・ネットワークは、「他社ではできないリサイクル」を行うことで、地球環境の改善を目指す企業です。2004年からリサイクルビジネスを行ってきた経験をもとに、地球環境に関するさまざまなコラムを執筆し皆様にお届けします。

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