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スクラップ、再生樹脂ペレット、リサイクル機械についての課題を解決するプロフェッショナルです

2024環境展・地球温暖化防止展 5/22~24 東京ビッグサイトに出展します

ポストコンシューマープラスチックを効率よくリサイクルする方法とは

プラスチックペレットはペットボトル、プラスチック容器、ポリ袋などを製造する際に原料として使用される小さな顆粒です。

再生樹脂ペレット

再生樹脂ペレット

プラスチックペレットはプラスチック産業の根幹を成す重要な原料です。
このペレットの質が出来上がった製品の品質を決定的に左右するため、メーカーにとって質の高いペレットを手に入れることは極めて重要です。

今日では、プラスチックは世界中で大量に消費されており、現在の社会において不可欠ともいえる存在になっています。
しかし、もともとプラスチックの原料となっている原油は有限です。
さらに、プラスチックは不用意に廃棄すると海洋汚染の原因になり、焼却処分すればCO2が排出され、地球温暖化につながってしまいます。

ポストコンシューマープラスチックをリサイクルして再利用するには

プラスチックと一言でくくることができ、原料は同じ石油であっても、プラスチックには様々な種類があります。種類によって性質が全く異なり、同じようにリサイクルすることはできません。
そのためリサイクル対象製品の種類が問題になります。

今回の記事ではポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)といったリサイクル可能な素材を中心にリサイクル方法について説明します。

上記の材料は他の材料と比較して消費量が多いため、これらをリサイクルすることは特に重要だからです(図を参照)。

※訳者注:当該グラフは日本国内の資料に置き換えました

この図はプラスチックの種類に関するパーセンテージを示しています。

図でわかるように、ポリオレフィンに分類されるポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)は大量に生産されています。
日常生活で使用される使い捨て容器のほとんどはポリオレフィンから作られていることがわかるでしょう。このため、これらの製品をリサイクルすることが重要なのです。

使用済みのプラスチック容器は汚れています。
そのため、リサイクルの工程は洗浄して汚れを取る洗浄工程から始まります。洗浄工程には次の 3 つのステップがあります。

  • 破砕
    プラスチックごみをシュレッダーにかけ、小さく破砕します
  • 洗浄
    廃棄物に含まれる汚れや油分を取り除きます
  • 乾燥
    洗浄した後、廃棄物に含まれる水分を3% ~5%程度に下げる必要があります。
    水分が多く残っていると、ペレットの生産工程で水が気化して泡状になり、ペレットに気泡が残って品質が著しく悪化してしまいます。

洗浄工程のあと押出機でリサイクル材料を溶かして、細かいペレットの形に成形しして完成となります。使用済み廃棄物を再処理するのに最適な押出機は、その素材と形状によって異なります。
私達がお勧めしたいのは以下の機器です。

POLYSTAR製二段式押出機 Repro-Flex Plus

Repro-Flex Plusは破砕した材料を更に細かく粉砕する、カッターコンパクターを内蔵しています。
洗浄工程を経たプラスチックごみをそのまま押出機にかけても、隙間だらけなので生産効率が非常に低いものとなります。そこで、通常はプラスチックごみを小さくまとめるための減容という処理が必要になります。
しかし、Repro-Flex Plusに内蔵されているカッターコンパクターは、摩擦熱を生み出すことでプラスチックが溶け、密度が高まります。
そのため、減容のための機器である減容機が不要になるのです。

省力化、省スペース、投資金額の最小化に寄与するのです。

このRepro-Flex Plusは、PEおよびPPフィルム、多層フィルム、ストレッチフィルム、EPEフォーム、事前に洗浄されたフィルムフレーク、印刷がされているフィルム(印刷されている面積最大95%) をプラスチックペレットに加工することができます。

これには2つの理由があります。

  • インクや紙シールといった異物を濾し取るためのフィルターを2度通過するため、1度では濾し取れない異物を除去できる。
  • 2セットの押出機が連結されており(二段式)、1番目と2番目の押出工程の間で気化したインクや水蒸気が逃げるため、ペレットに気泡が残りにくい。

通常であれば、汚れがあったりインクが大量に使われているプラスチックごみからペレットをつくる場合は、押出機を2台設置してその間に気化したインクなどの気体を逃がすのが普通でした。
しかし、二段式押出機 Repro-Flex Plusであれば1台で2台分の押出機として動作します。

更に、1台であることによって、プラスチックペレットの品質が向上するというメリットもあります。
プラスチック樹脂は、熱を加える回数が増えるほど(熱履歴)、出来上がった樹脂の性能(物性)が低下します。2台の押出機を使うと、熱履歴が2回となりますが、Repro-Flex Plusであれば1回で済むのです。

一段式押出機と二段式押出機の比較については、以下の記事をご覧ください。
一段式と二段式の押出機はどちらが良いのか?

二段式押出機 Repro-Flex Plusの動画は以下をご覧ください。
二段式押出機 – Repro-Flex Plus

二段式押出機で製造されたペレットの品質は異物や気泡が少なく、熱履歴も少ない高いものとなるのです。

二段式プラスチックリサイクル機

二段式押出機

リサイクル材料から作られたペレットの使用用途

プラスチックは種類によって異なる特性を持っているため、リサイクルペレットはどのような用途に使用できるかを知ることが重要です。
社内で製品を作ったときに出た端材などから作られたペレットであれば、汚れがないため同じ製品を作るために使用できます。
これに対して消費者から回収したプラスチック製品からリサイクルされたペレットは、以前と同じ製品を生産するために使用することはできません。

ここでは、消費者から回収したプラスチックごみからリサイクルされたペレットで作ることができるいくつかの製品について紹介します。

  • R-HDPE(再生高密度ポリエチレン)
    工業用バッグ、洗剤ボトル、ポリタンク、三角コーン、ゴミ箱、植木鉢等
    筒状の製品を作るためにブロー成形で加工されます。
    R-HDPEのリサイクル工程
  • R-LDPE(再生低密度ポリエチレン)
    ゴミ袋、レジ袋、容器、農業用フィルム、建築用フィルム等
    袋を作るためにインフレーション成形に使用されます。
    ポリ袋などのリサイクル工程
  • R-PP(再生ポリプロピレン)
    電池ボックス、ほうきの毛、プラスチック製の椅子、織物、トレイ、ヘルメット等
    型に樹脂を流し込む射出成形に使います。R-PPのリサイクル

このように材料の性質にあった加工法により、プラスチックの循環の輪ができるのです。

Renee Castro

Maria Lopez(マリア・ロペス)

POLYSTAR マーケティングマネージャー
POLYSTAR コンテンツマーケター。プラスチック製造業者のお客様向けにガイドを作成し、設備の選定やトレンドのキャッチアップをサポートしています。
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