皆さんは、ドラマ「HELOES/ヒーローズ」で一躍脚光を浴びたアメリカの人気女優ヘイデン・パネッティーア(Hayden Lesley Panettier)をご存知ですか?
ヘイデン・パネッティーアは女優業などの傍ら、環境保護団体などに参加し、捕鯨反対や、シェールガス採掘のための水圧破砕法反対を訴えています。
また、ウクライナ支援活動にも積極的です。
ヘイデン・パネッティーアってどんな人物?
本名 ヘイデン・レスリー・パネッティーア
生年月日 1989年8月21日(2022年12月現在33歳)
出身地 アメリカ合衆国ニューヨーク州パリセーズ
出典:Wikipedia
生まれてまもなくモデルデビュー!
現在消防署長のイタリア系の父とソープ・オペラ(いわゆる昼ドラ)女優のドイツ系母との間に生まれたヘイデンは、生後4か月にモデルとしてデビューしています。
また、生後11か月でテレビCMのデビューを果たし、その後も子役として数々のドラマに出演しています。
子役時代の代表作としては『ワン・ライフ・トゥ・リヴ』のサラ・ロバーツ役や、白血病と闘う少女を演じた『ガイディング・ライト』が有名です。
そんなヘイデンは、ニューヨーク州の南オレンジタウン中学に進学したものの、多忙のため9年生から高校卒業までの期間を学校へは行かず、ホームスクーリングで学んでいます。
女優としての華々しい活躍
主な出演作品
- 映画
『バグズ・ライフ』『タイタンズを忘れない』『リーマン・ジョー!』『チアーズ3』『スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション』『ザ・コーヴ』 - ドラマ
『アリー my Love』『HEROES』『ナッシュ・ビル』
このように、多くの代表作品があるヘイデンですが、ヘイデンの名を一躍有名にした作品は、2006年から放送された『HELOES/ヒーローズ』です。
『HELOES』では、驚異的な再生能力を持つチアリーダー高校生クレア役を演じ、アメリカはもちろん、日本やヨーロッパでも大ヒットとなりました。
「ドラマHELOESキャラクター紹介編」
また、1970年代を舞台としたドラマ『ナッシュ・ビル』では、第70回ゴールデングローブ賞 テレビシリーズ演技賞 ドラマ部門の助演女優賞にノミネートされています。
歌手としてのヘイデン・パネッティーア
2008年8月に、ファーストシングルとして『Wake Up Call』をリリースし、歌手としてデビューしています。
また、モデルや声優としても活躍しています。
プライベートは波乱万丈!
そんな華々しい世界に生きるヘイデンですが、その一方で、16歳の時に信頼していたスタッフから『幸せになれる薬』としてドラックを服用させられたことを自ら告白しています。
また、現在の恋人とされるブライアン・ヒッカーソンからの度重なるDV報道もあります。
さらに、2014年12月に元婚約者プロボクサーのウラジミール・クリチコとの間に娘カヤを出産していますが、産後うつに苦しみました。
産後うつの治療のため、リハビリ施設に入所するなどを繰り返していることを自身のツイッターで告白しています。
2018年にヘイデンは、娘は現在ウクライナ人のウラジミールと一緒に暮らしていると言っていましたが、現在はウクライナにはいないと語っています。
動物愛護や環境保護活動家としての顔も持っている
ヘイデン・パネッティーアは、女優や歌手などの活動をする一方、動物愛護や環境保護活動に参加しています。
ヘイデンの活動家としての主張① 捕鯨反対
ヘイデンは15歳の時に反捕鯨団体に参加し、スポークスパーソンとしてイルカやクジラ漁に対する反対活動をおこなっています。
2007年に来日した際には、和歌山県太地町のイルカ漁を盗撮し、その様子を捕鯨反対ドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』で上映させたことで話題になりました。
ヘイデンは日本の捕鯨活動に対して、「鯨肉には水銀が含まれているので食べるのは危険!」「イルカ漁、今すぐやめて!」と強く抗議しています。
ただ、カナダ・イヌイットの捕鯨活動には、「あれは伝統」と容認している事実もあり、ヘイデンの主張には、矛盾点も指摘されています。
ヘイデンは、幼少期から猫3匹、ハムスター、モルモット、鳥、魚など、沢山の動物に囲まれて生活してきていること、ドラマ『HELOES』時代の元恋人がベジタリアンで、自らもベジタリアンとなったという事実があります。
そのような環境が、彼女の動物愛護活動への参加につながっているのかもしれません。
捕鯨問題は、国際捕鯨委員会(IWC)の中でも意見が対立しており、日本は2019年6月にIWCを脱退し、商業捕鯨を再開しています。
鯨をカリスマ的生物と考える反捕鯨国や団体に対し、日本は密漁防止のための捕鯨監視体制の強化などを受け入れていますが、対立は依然続いています。
ヘイデンの活動家としての主張② シェールガス採掘のための水圧破砕法反対
ヘイデンは、近年、シェールガス採掘に用いる水圧破砕法が、環境に悪影響を与えるとして、その反対活動に積極的に参加しています。
シェールガス採掘のための水圧破砕法(フラッキング)とは?
水圧破砕法とは、シェール層(泥質岩の一種である頁岩層)に、水と化学薬品が混ざった流体を圧入し、それによって出来た割れ目からシェールガスを採掘する方法です。
シェールガスとは、シェール層に閉じ込められている原油や天然ガスのことです。
従来はシェール層からのガス採掘は困難とされていましたが、この水圧破砕法という技術により可能となったことで、2006年頃からシェールブームが起きました。
この採掘法は別名フラッキングとも呼ばれています。しかし、フラッキングには様々な問題があるのです。
フラッキングがもたらす様々な環境問題
- 騒音や振動被害
掘削時の騒音や振動により、周辺地域の住民の健康被害などの報告があるといわれています。 - 水資源の枯渇
フラッキングには大量の水を要します。
もっとも水の総使用量に対するフラッキングに使用する水量はわずかだという意見もありますが、周辺地域の水資源(飲料水や農業用水など)の枯渇は共通の問題点とされています。 - 水質汚染
流体には何百種類もの化学薬品が使用されており、その中には人体に有害な物質も含まれています。
そのため水圧破砕時に使用する流体が、廃水として地下に残留し、水質汚染につながると指摘されています。 - 大気汚染
シェールガス採掘現場付近では地上で回収しきれなかった天然ガス、いわゆるメタンガスが常に浮遊しており、大気汚染の原因となっているといわれています。
メタンガスには二酸化炭素の何十倍もの温室効果があることから、地球温暖化への悪影響を及ぼしているといえます。 - 地震の誘発
シェールガス開発が盛んなアメリカオクラホマ州付近では、開発前後における地震発生率の上昇が顕著であり、他の開発付近の州でも同様の現象が起こっています。
また、今まで地震とは無縁だった中国でも、フラッキングの普及とともに地震が勃発しており、住民のフラッキング反対運動が起きています。
日本でもフラッキングはおこなわれている?
日本で初めてフラッキングがおこなわれたのは、2014年5月で、場所は秋田県女川層です。
日本は、地質年代が新しいので、シェールガス採掘量は少なく、フラッキングなどの採掘技術にかかるコストに見合うだけのガス抽出は見込めないことから、今のところ商業化は難しいようです。
ヘイデンのウクライナ救済基金活動
ヘイデンは、最前線のウクライナ人を直接救援と救助するため、『ホプロンインターナショナル』というウクライナ救済基金を創設しています。
『ホプロン』とは古代ギリシャ人が採用した盾を表す用語です。
ヘイデンは集まった寄付は、ボディアーマーから医療キッドまで、ウクライナ人の命を救うため、直接かつ即座にウクライナに届けると述べています。
ホプロンインターナショナル創設にあたっての創設者ヘイデンからのメッセージをYouTubeにアップしていますのでご覧ください。
ウクライナへの24ドルの寄付を募っています。
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まとめ
以上、ヘイデン・パネッティーアの人物像をはじめ、ヘイデンが主張する動物愛護、環境破壊が問題視されているフラッキング、ウクライナ救済基金活動についてお伝えしていきました。
華々しい活躍を見せる彼女ですが、その私生活には暗い一面を持っています。
彼女が訴えるフラッキング問題も、一面を見れば画期的な新しい天然ガス採掘法として光輝くものです。
ただ、別の角度から見れば、様々な環境破壊を引き起こすリスクをはらんでいます。
この記事を通して、私達の生活を便利にしてくれている様々な技術が、一部の人や地球環境に悪影響を及ぼしていないかを考えるきっかけとなれば幸いです。