ジェイデン・スミスが取り組む環境問題とファッションとは?

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ジェイデン・スミス(Jaden Christopher Syre Smith)は、ハリウッドスターとして有名なウィル・スミスの息子です。

彼は、海洋プラスチックごみを危惧し、紙製容器のミネラルウォーター『JUST Water』や、持続可能なファッションを目指すブランドを作りました。

また、近年はホームレスへの食事提供支援などの社会活動も積極的におこなっています。

ジェイデン・スミスってどんな人物?

  • 本名
    Jaden Christopher Syre Smith(ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス)
  • 生年月日
    1998年7月8日(2022年12月現在24歳)
  • 出身地
    アメリカ合衆国カリフォルニア州マリブ
Jaden Smith

4 November 2019; Jaden Smith, Co-founder, 501CTHREE.org & JUST water, during the opening night of Web Summit 2019 at the Altice Arena in Lisbon, Portugal. Photo by Stephen McCarthy/Web Summit via Sportsfile

写真引用:Wikipedia

父ウィル・スミスを筆頭に華麗な一家

ジェイデンの父親は、あの有名ハリウッドスターのウィル・スミスです。
また、母親(ジェイダ・ピンケット・スミス)も女優兼シンガーソングライターです。

This photo was taken by Harry Wad.

写真引用:Wikipedia

さらに、妹(ウィロー・スミス)もシンガーソングライター兼ハリウッド女優として活躍しており、華やかな家族に囲まれています。

ちなみに、ウィル・スミスには、前妻(シェリー・ザンピーノ)との間に息子トレイ・スミスがいます。

トレイは、ロサンゼルスでディスクジョッキーとして活躍しているようです。

最近は、ウィル・スミス、後妻のジェイダ、トレイ、ジェイデン、ウィローの揃った写真が撮影されることがよくあります。COSMOPOLITANの記事などに書かれているように家族仲も非常によいようです。

父親譲りの演技力を発揮!

主な出演作品

『幸せのちから』『地球が静止する日』『ベスト・キッド』『アフター・アース』

8歳の時に、『幸せのちから』で、ウィル・スミスの息子役として俳優デビューをしています。
その演技は高く評価され、2007年にMTVムービー・アワードブレイクスルー演技章を受章しました。

また、2010年には、1984年の『ベスト・キッド』リメイク作品にアクションスターのジャッキー・チェンと共演したことで世界的に有名になりました。

さらにジェイデンが、この映画のエンディング曲も歌っていたことも話題になっています。

ジェイデンは多彩な才能を持つサラブレット

  • 歌手(ラッパー、シンガーソングライター)

2010年にアメリカのポップシンガージャスティン・ビーバーのシングルにラップで参加し、アーティストとしての活動をスタートさせています。

2017年には、1stアルバム『SYRE(サイア)』をリリースし、シングル『Icon(アイコン)』がスウェーデンの音楽ストリーミングサービスSpotifyで総再生回数1億回の大ヒットを記録しました。

また、2018年に来日した際には、東京ガールズコレクションで熱唱し会場を盛り上げました。

ちなみにジェイデンは大の日本好きで有名です。

  • ファッションブランドのプロデュース

2015年に自身のブランド『MSFTSrep(ミスフィップレップ)』を立ち上げ、2018年には日本でも販売が開始されています。

また後述しますが、有名ブランドと協力して、持続可能なファッションのデザインにも取り組んでいます。

4年連続『最も影響力を持つティーン』受賞!

ジェイデンは、米国のTIME誌が毎年発表する『最も影響力を持つティーン』に16歳から19歳の4年間連続して選ばれています。

さらに、2015年には米国男性ファッション雑誌に、最年少16歳で『最もスタイリッシュな男性20人』に選ばれるなど、若くして世間の注目を集めています。

幼少期から持つ高い環境問題への意識

ジェイデンは幼少期から、海でのサーフィンを楽しんでいました。

そんな10歳のある日、海に浮かぶペットボトルを見て、大好きな海が汚れていることに動揺しました。

その後も学校で海洋マイクロプラスチックなどの環境問題の知識を深めていき、自らの貢献の場を模索していきました。

そしてたどり着いたのが、82%天然由来から作られた容器を使用したミネラルウォーター『JUST Water』です。

JUST Water(ジャストウォーター)とは?

ジャストウォーター

出典:ジャストウォータードットコム

JUST Waterは、2015年にジェイデンと父親のウィル・スミスが監修した環境配慮型のミネラルウォーターです。

ジェイデンとウィルが、『この世界がより良い場所となるように』という願いを込めて立ち上げたブランドです。

この製品は、ニューヨークに拠点を置く『JUST Goods,Inc(ジャスト・グッズ・インク)が製造しています。

JUST Waterは、容器に54%の紙、28%のバイオプラスチック、15%のプラスチック保護フィルム、3%のアルミニウムを使用しています。

また、キャップは90%とうもろこし由来のバイオプラスチック使用です。

このように、JUST Waterは、従来の100%プラスチック製容器と異なり、プラスチックをほとんど使わず、ほぼリサイクル可能な素材となっています。

また、中身も100%湧き水を使用した、ミネラル含有量の多い天然水です。

当初は天然水のみの販売でしたが、少し味の付いた飲み物を好むアメリカ人向けにフルーツの味をつけた製品も販売しています。

海洋プラスチックをなくしたい思いを形に!

ジェイデンが幼少期に見た海に浮かぶ飲料ボトルは、海洋プラスチックごみの氷山の一角にすぎません。

世界の海には約1億5,000万トンのプラスチックごみが存在するとされています。(EU委員会、2018年)

そのうちジェイデンが目にしたような海に浮かんでいるプラスチックごみは6,350~24万5,000トンで、残りは、海底や海中深いところに蓄積しているといわれています。[1]

また、前述のEU委員会の調査から、海洋プラスチックごみの種類の中で最も多いのが、使い捨てプラスチック製品であり、その中でも飲料用ペットボトルとキャップが最も多いことが報告されています。

詳しくは「海洋プラスチック問題とは」をご覧ください。

なので、ジェイデンの海洋プラスチックを減らしたい思いを形にしたJUST Waterは、まさに的を射た取り組みといえます。

海洋プラスチックの弊害

ここで、海洋プラスチックが増えると、どのような弊害があるのかをお伝えします。

  • 海洋生物への直接的な被害
    海洋生物がプラスチックごみを誤飲もしくは大量摂取するなどで、窒息死や餓死する被害が報告されています。
  • 生態系への悪影響
    サンゴ礁がマイクロプラスチックをプランクトンとして摂取することで死滅し、サンゴ礁生態系が消滅することで、海から魚がいなくなるなどの研究もあります。
  • 漁獲高の低下
    上記のような生態系の崩壊により魚が減ること、また漁網にプラスチックごみが混入することによる漁獲高減少も懸念されています。
  • 人体への被害
    私達がマイクロプラスチックを摂取した魚を食べることで、プラスチックに含まれるダイオキシンなどの環境ホルモンにより、生殖機能の低下やアレルギーなど、人体に悪影響を引き起こすリスクが指摘されています。
    詳しくは「海洋プラスチック問題とは」をご覧ください。

JUST Waterは、過疎化地域も救う!

JUST Waterは1950年から過疎化が進み、インフラ設備が滞り、税収入が減少しているニューヨーク州グレンズ・フォールズ地域の湧き水を使用し、その水を通常の6倍の値段で買い取っています。

さらに、この地域で古い教会をボトル詰めの工場として改装することで、街ぐるみでの事業を展開しています。

JUST Waterのこうした一連の活動により、グレンズ・フォールズ市は数年でおよそ100万ドルの収入を得てインフラの整備に貢献したとのことです。[2]

JUST Waterは米国を超え世界へ!

紙製容器のJUST Waterは、海洋プラスチック問題解決の糸口となるべく、現在世界中へ拡大しています。

2015年の販売開始以来、ホールフーズ・マーケット(米国を拠点として世界に2700店舗以上を展開するストアチェーン)が独占販売してきましたが、2018年に米国内での販売経路が拡大しています。

また、同年8月には英国での生産、販売も開始させました。

日本では2019年に初めてセブンイレブン・ジャパンが、数量限定販売をしました。(※現在は売っていないようです)

楽天などの通販サイトではセット買いが可能です。もちろんJUST Water公式サイトからも購入できます。

持続可能なファッションへの取り組み

ジェイデンの環境問題への取り組みはJUST Waterの立ち上げにとどまらず、ファッションの世界へも広がっています。

2018年にジェイデンは、倫理的なファッションで認められているオランダのデニムブランドG-Star LAW(ジー・スター・ロゥ)と提携し、『自然の力』というコレクションをデザインしました。

G-Star LAWは、環境科学に基づき、染料の暴露を最小限に抑え、CO2排出量を削減し、水とエネルギーを効率的に使用する製造方法をとっています。

そういった環境への高い意識が、ジェイデンのパートナーを結ぶことになった理由のようです。

ジェイデンがデザインした『自然の力』コレクションは、環境に優しい新しい染料が使用されており、アイテムはオーガニックコットンで作られています。
参考:ジー・スタードットコム

また、2020年には、ニューバランスと協力してブランドの中で最も持続可能な靴を共同で製造しました。

具体的には、ビーガンに配慮(動物由来の素材を使用しない)し、部分的にリサイクルされた素材から作られたスニーカーだということです。


出典:公式通販NB Shop

さらに2022年にリーバイスと協力して、持続可能な『Buy Better Wear Longer(良いものを長く着よう!)』キャンペーンをおこないました。

これは、生産と消費が環境に与える意識を高め、その責任を考えるためのキャンペーンです。

リーバイスはこのキャンペーンを全面的に宣伝し、持続可能なデニム製品をPRしています。
参考:PR TIMES

環境メディア協会からの受賞

ジェイデンは2016年に環境メディア協会(EMA)から、『Male EMA Future』を受賞しています。

社会的にジェイデンの環境問題に対するリーダーシップと行動は高く評価されているようです。

ホームレスへの食事提供活動

ジェイデンは2019年に、ホームレスの人々に無償で食事を提供する活動を開始しています。

この活動は『I love You Restaurant』といい、トラックでの食事提供をおこなっています。

まとめ

以上、ジェイデン・スミスの人物像からJUST Waterが環境問題解決に果たす役割や持続可能なファッションへの取り組みを中心にお伝えしていきました。

『この世界がより良い場所となるように!』という願いを込めてはじまったジェイデン親子の活動が、未来の地球を守る一歩なのだと思います。

この記事を通して、地球環境を意識した生活を送って頂けたら幸いです。

私達の適切なごみ分別や身近なリサイクル活動、良いものを長く着るなどの行動が、ジェイデンが願う『より良い場所』への一歩になるのではないでしょうか?

渡辺えり

渡辺えり

大学法学部卒業後、行政書士資格取得。その後、鍼灸養成学校で鍼灸師、あんま・マッサージ・指圧師免許を取得し、女性や高齢者の健康に携わる治療に取り組む。現在は二児の母として家事や育児をしながら、環境問題や健康にまつわる執筆に携わっている。


[1] ジョージア大学Jambeck助教授 2015年

[2] 参考資料:サステナブル・ブランド・ジャパン
https://www.sustainablebrands.jp/sp/news/os/detail/1191044_2137.html

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